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【平成29年度補正】ものづくり・商業・サービス経営力向上支援事業(ものづくり補助金)の”事業の目的”を読む

投稿日:2018年1月18日 更新日:

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2月28日、中小企業庁が「ものづくり・商業・サービス経営力向上支援補助金」の公募開始を発表しました

3/1追記
2月28日、中小企業庁が「ものづくり・商業・サービス経営力向上支援補助金」の公募開始を発表しました。公募要領を解説しましたので、こちらもご覧ください

ものづくり補助金の公募要綱を隅から隅まで熟読している「補助金マニア」の皆さんならご存知かもしれませんが。ものづくり補助金は毎年微妙に「事業の目的」が変わります。

どうして「事業の目的」が毎年微妙に変わるのでしょうか。そこには行政の意図が隠されており、採択のためのヒントがあります。

ものづくり補助金の”事業の目的”はどこに書かれているか

実は公募要綱の1ページめ(トップ)に書かれています。これですね。

最近制定される法律に顕著なのですが、法律では目的や趣旨が第1条に書かれることが一般的です。同様に、行政施策も何のためにこの施策を実施するのかという目的や趣旨がしょっぱなに語られることが一般的なんですね。

平成29年度補正(平成30年実施)ものづくり・商業・サービス経営力向上支援事業(ものづくり補助金)の目的

これは、1月初頭に公開された事務局公募要綱および事前予告のpdfファイルの中に明記されています。ちょっと紹介しましょう。

事前予告にかかれている目的

補助金は、国内外のニーズに対応したサービスやものづくりの新事業を創出するため、革新的な設備投資やサービス開発・試作品の開発を行うための設備投資を行う事業(以下「間接補助事業」という。)を実施する者(以下「間接補助事業者」という。)に対する事業費等に要する経費の一部を補助する事業(以下「補助事業」という。)を行うことにより、我が国製造業等を支えるものづくり産業基盤等の底上げを図るとともに、即効的な需要の喚起と好循環を促し、経済活性化を実現することを目的とする。

事務局公募要綱に書かれている目的

足腰の強い経済を構築するため、日本経済の屋台骨である中小企業・小規模事業者が取り組む生産性向上に資する革新的サービス開発・試作品開発・生産プロセスの改善を行うための設備投資等の経費の一部を補助することにより、中小企業・小規模事業者の生産性向上を図ることを目的とする。

中小企業庁のツイッターで書かれている目的

どれも微妙に異なりますが、事務局公募要綱の内容と、ツイッターの内容が比較的似ていますね。

今回の公募で目をひく「生産性向上」というキーワード

今回の事業の目的に書かれていて、過去公募にかかれていないキーワードは「生産性向上」です。下記に過去5カ年分の「事業の目的」を列記しますが、ご覧の通り過去には一度も「生産性向上」というキーワードはありませんでした。

これまでのものづくり補助金では革新的であることが最も求められてきました。しかし、革新的なものだからといって、必ずしも生産性向上に資するとは限りません。例えば僕は平成26年度の公募で、意匠性の高いガーデニング倉庫という新製品をサポートし、採択されました。これは世の中にない製品であり、革新性はとても高いものでしたが、必ずしも生産性を高めるものではありませんでした。

今回の公募は生産性革命実現のための手段としての補助金の性格が強いので、もしかしたら平成26年度に僕が手掛けたような案件(革新性はあるが生産性向上にはつながらない)は、評価が低くなる可能性がありますね。

過去の「事業の目的」を参考までに記します。

(平成28年度公募)
国際的な経済社会情勢の変化に対応し、足腰の強い経済を構築するため、経営力向上に資する革新的サービス開発・試作品開発・生産プロセスの改善を行うための中小企業・小規模事業者の設備投資等の一部を支援します。

 

(平成27年度公募)
国内外のニーズに対応したサービスやものづくりの新事業を創出するため、認定支援機関と連携して、革新的なサービス開発・試作品開発・生産プロセスの改善を行う中小企業・小規模事業者の設備投資等を支援します。

 

(平成26年度公募)
国内外のニーズに対応したサービスやものづくりの新事業を創出するため、認定支援機関と連携して、革新的な設備投資やサービス・試作品の開発を行う中小企業を支援します。

 

(平成25年度公募)
ものづくり・商業・サービス分野で環境等の成長分野へ参入するなど、革新的な取り組みにチャレンジする中小企業・小規模事業者に対し、地方産業競争力協議会とも連携しつつ、試作品・新サービス開発、設備投資等を支援します。

 

(平成24年度公募)
ものづくり中小企業・小規模事業者が実施する試作品の開発や設備投資等に要する経費の一部を補助することにより、ものづくり中小企業・小規模事業者の競争力強化を支援し、我が国製造業を支えるものづくり産業基盤の底上げを図るとともに、即効的な需要の喚起と好循環を促し、経済活性化を実現することを目的とします。

過去の目的から注目したい「国内外のニーズ」「経済社会情勢の変化」というキーワード

ニーズに対応するというストーリー

平成26年度から新たに強調されたキーワードに「国内外のニーズに対応したサービスやものづくり……」というものがあります。平成24年度や25年度にはなかったキーワードなのですが、それが平成26年度にわざわざ加えられたのには理由があるはずです。

一般的に、企業が書く事業計画というものはプロダクトアウト(自分たちがすでに持っている技術や製品を売り込むというマーケティング上の発想)であることが多いものです。例えば「我が社は難削材の機械加工の経験が豊富で、技術的に長けている」ということを、延々とアピールするような感じですね。これはこれで悪いとは言い切れないのですが、審査をする大学の先生や中小企業診断士などは、マーケットインの考え方を推すのが一般的です。つまり「市場にはこういうニーズがあるので、それに自社の持つ強みを対応させていく」というようなストーリーですね。

このような感じで、ニーズ起点の事業計画を書いてくださいねという行政側の意図が、このようなキーワードの追加の背景にあると僕は見ています。

経済社会情勢の変化というキーワード

平成28年度には「経済社会情勢の変化に対応し……」というキーワードが新たに追加されました。このキーワードが追加されたことにも、やはり意図があると思われます。

よく診断士界隈では「環境変化に対応することが経営戦略だ」というようなことが言われます。周囲の環境とは無関係に、自社が好き勝手な道を行くのではなく、自社を取り巻く外部環境やニーズの変化に敏感になり、それに自社を適応させようということですね。

補助金は「革新的」な何かに取り組む企業に交付されるものです。これまでにない「革新的」なものに取り組むのは、それなりの背景があるはずです。その背景とは、環境の変化であることが一般的です。その環境変化に対応するために、経営革新に取り組むということ。そのためにはこの設備投資が必要なのだ、というようなストーリーで書くことが期待されているということでしょう。

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