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ブログ 仕事・家事・育児の両立

『子育ての大誤解――重要なのは親じゃない』

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おはようございます!マネジメントオフィスいまむらの今村敦剛です。

子育てにおいて、親が子どもに与える影響はそれほど大きくない、と言われたら、あなたはどう思いますか?「そんなはずなどない!」と思う人が多いのではないかと思います。僕もそうですけどね。今日は、そんな常識に一石を投じる本を紹介したいと思います。

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『子育ての大誤解――重要なのは親じゃない』という本

ジュディス・リッチ・ハリス氏という、心理学の在野研究者が書いた本に『子育ての大誤解――重要なのは親じゃない』という本があります。在野研究者だからとあなどることなかれ。もとになった論文は、アメリカ心理学会のジョージ・ミラー賞に値する評価を得ています。

この本でハリス氏は、人間(大人)の人格形成に、両親の育て方はほとんど影響がないのではないかと主張しています。何の科学的・学術的根拠もなく、自己の経験だけでそう主張しているのではありません。ハリス氏は、子どもの生育環境と性格の関係についての先行研究を丹念に読み解きます。そして、その分析結果から、「親の影響は大きくはない」と結論づけています。

親の育て方の問題でなければ何なのか

「親の影響は大きくない」というのであれば、子どもの人格形成には何が影響を与えるというのでしょうか。ハリス氏の見解では、ひとつは遺伝。そしてもう一つが「ピアグループ」だそうです。

遺伝は皆さんご存知ですよね。遺伝の影響が大きいということは、養子についての研究や、一卵性双生児の研究で明らかになっていることです。例えば養子は、養父母の個性とわずかな相関関係しか示さず、一度もしつけを受けたことのない実の両親との間に顕著な相関関係を持つのだそうです。

そしてもう一つの「ピアグループ」。ピアグループとは、似たような興味や年齢、バックグラウンド、社会的地位を共有する社会的な手段のことで、学校などでできる、子どもたちの「仲良しグループ」みたいなものをイメージしてもらえたらいいんじゃないかと思います。ハリス氏によると、両親よりも級友、遊び友達のほうが、子どもの人格形成に影響を与えるといい、子どもは自分の振る舞いを、ピアグループにあうように修正して、最終的に人格形成されるとのこと。

だからといって親の役割を完全否定しているわけではない

ハリス氏は、親の影響はそれほどないと主張しているのであって、全く影響がないとは言っていないところに注意が必要です。ちょっとwikiを引用しますね。

(ハリス氏は)「両親は重要ではない」とは述べていない。また深刻な虐待やネグレクトを弁護してもいない。ハリスは、特に子どもの幼少期において、親には子どもの仲間集団を選ぶ重要な役割があると指摘した。そしてもちろん、両親は家庭環境と親子の人間関係を通して子どもに影響を与える。

ところで、うちの娘の学校での態度について

急に我が家のことで恐縮なのですが、先日、娘の担任の先生と話す機会がありました。どうも先生の話では、うちの娘は学校ではいろいろと積極的に取り組んで、しっかり者だと認識されているのだそうです。その話を聞いて僕はちょっと驚きました。というのも、自宅では(僕の認識では)甘えん坊で、嫌なことはしたがらないし、嫌なものは絶対に食べないし、ちょっとしたことですぐキレるからです?(こう書くとわがままな子のように聞こえますが?)

これ、環境に応じて自分のふるまいを変えていると見るのが自然ですよね。大人も一緒だと思いますが、外では緊張して常識的にふるまっても、家に帰ればゴロゴロダラダラで、風呂に入るのも面倒くさいってことはよくあるじゃないですか。おそらく、大人であろうと子どもであろうと、自分の属する集団(≒ピアグループ)内で受け入れられるように、自分の行動を調整しているのでしょう。そういう点で、集団の影響を受けるという説は納得も実感もできるように思います。

まあ、僕も子ども時代は同じだったと思いますけどね。親が「勉強しなさい」って言っても、勉強なんてしなかったですし。勉強するとしたら、仲のいい友達が急にテストの点でいい点をとっただとか、好きなあの子が優等生だからとか、ピアグループの影響は確実にあるんですよね。

そういう外部環境の影響をうけて行動の調整をしているなか、家で親が厳しく「しっかりしなさい!」「ちゃんとやりなさい!」と追い詰めていくと、子どもはどうなるでしょうか。きっと息苦しいと思うでしょうし、居場所をなくしたように感じることでしょう。親が自分の影響を過大視して、子どもに何かを押し付けすぎるのはダメなんでしょうね。何事も過ぎたるは及ばざるがごとし。五分をもって上とし、七分を中とし、十分をもって下とす、ですよね。

親の影響がそれほどおおきくないことに、親としてホッとする

ハリス氏の主張は、ある程度の説得力があると言っても、あくまでも仮説の一つです。正しいのかどうかは僕にはわからないし、鵜呑みにもしません。数々の心理学実験結果から、そういうことが統計的に言える、ということですしね。

しかし正直にいって僕は、親の影響が思ったよりも薄い可能性があるのを知っただけでも、ホッとしました。自分の子どもといえども、親が変えられないものがあるし、変えられないものは仕方がないこととあきらめがつく思いです。僕もコントロールを手放して、もっと子どもの好きにさせればいいかもね、って思えますしね。

親も楽になるし、子どもも楽になる。これぞウィン・ウィンじゃないですか??

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