ものづくり経営革新等支援機関

創業2周年を迎えました!今後も「無計画経営者」でいきます!

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おはようございます!マネジメントオフィスいまむらの今村敦剛です。

当社は本日、創業2周年を迎えました\(^o^)/ 日頃の生活を支えてくれた家族に最大の感謝の気持ちを述べたいです。もちろんお世話になりました皆様にもお礼を申し上げますとともに、今後も自社の経営については、当面の間「無計画経営」を推し進めることをここに誓います。

「男前無計画経営者」でもいいんじゃないかと思う

中小機構が下記のような動画を公開しているんです。「男前無計画経営者」として、計画を持たずに経営をする人を揶揄する内容なのですが(まあ機構の立場からすると当然でしょうけど)、個人的には別にこれでもいいんじゃない?と思っています。この動画にでてくる八百屋の状況がわからないので、無計画ではダメだと即座に判断できるものがありません。機構の動画からは「経営計画を持たない企業は、例外なくダメだ」というメッセージを感じてしまいます。確かに金融機関など無計画経営を大目にはみてくれないでしょうが、計画がなくたってうまく回ることはあると思うんですけどね。

勘違いしないでいただきたいのは、別に僕が「無計画経営」をどんなケースにおいても礼賛しているわけではないということです。規模が小さな企業や、当社のような創業間もない企業、変化の激しい環境の企業には、経営計画がふさわしくないというケースもあるからなのですが、例えば慶応大学准教授の琴坂 将広さんは次のように述べています。

スタートアップのようにダイナミックに成長する企業では、プランとしての経営戦略は曖昧にしか策定しえない。逆に、柔軟性と機動性を持って臨機応変に環境変化に対応する企業のほうが往々にして、結果としてパターンが優れている。むしろ、計画に固執することは失敗につながる可能性すらある。

これは慶応の先生が勝手に言っていることではなく、カナダのマギル大教授ヘンリー・ミンツバーグなどが「創発的戦略」と呼んでいる立派な戦略立案形態の一つでもあります。

参考リンク

これ、僕も実感あるんですよ。これまでいろんな経営者を見てきましたが、経営計画を作ったとたんに経営がダメになる人がいたんですよね。経営計画を作って社員に発表すると、それを聞いた社員の大半が辞めてしまう、なんてことに見舞われた会社もありました。小さな会社では、ひとり一人の従業員が現場で実践していることや現場の肌感覚で感じたことが、規模が小さいがゆえに経営者に伝わりやすく、それが新たな経営の指針になって会社が回るということが往々にして起こります。そういう循環で経営をやってきたのに、ある日突然経営者が「経営計画を作ったから、この通りにこれから経営をする」といっても納得されないのですね。今まではボトムアップでうまくやってきたのに、急にトップダウンになるのかということが受け入れられないのです。

経営計画が本当に必要なのは、だいたい50~60人くらいの規模ではないかという乱暴な仮説

何の根拠も裏付けもない、僕の勝手で乱暴な思い込みですが、経営計画が本当に必要なのは、だいたい従業員数が50~60人くらいになってからではないかという気がします。このくらいの規模になると、経営者は従業員全員とのコミュニケーションが難しくなり、ひとり一人の性格や働き方を把握することが難しくなってきます。そうなると現場の声をボトムアップで拾い上げることを、経営者みずからが行うことはほとんど困難になります。すると、ボトムアップ起点の循環で経営をスピーディに回すやり方が機能不全に陥ります。そうなるとある程度はトップダウンで方針を示し、その範囲内で個々人が裁量を発揮するというやり方が合理的になってきます。そうなったとしても、現場の意見を無視していいということにはなりませんけどね。

まあ、規模で単純に決められるようなことでも実際はありません。IT業界のように変化の速い業界は、もっと大きな規模であったとしても経営計画は作用しないかもしれませんね。現場のほうが経営層よりも最前線の技術に詳しくなるのが一般的です。そうなると(最前線の技術に詳しくない)トップダウンの計画では、現場が納得できなくなりますから。

僕は経営計画の重要性はわかっているつもり。わかっていてあえて「無計画」をやっている

一応こんな仕事をしているので、僕は経営計画の重要性はわかっているつもりです。目標管理制度の導入・推進なんて仕事は、まさに経営計画を立案してそれを部門ごとに展開し、具体的な実施方法は現場から立案させるという、トップダウンとボトムアップの融合の仕事ですからね。こういう仕事を(ISO審査機関で働いてきたときも含めると)13年近くやってきているわけですから。

それをわかっていながら当社で「無計画」なのは、ひとりでやっているということが最大の理由ですが、無計画のほうがうまくいくということもあるということを理解しているからです。クライアントを支援する上で「無計画でいきましょう」とはさすがに言えないので、自分の事業で実践しているというところですね。

経営計画を立てることがセオリーであるといえども、他社がそのやり方でうまくいっているからといえども、それが自社にとって本当に適切かどうかはわかりません。セオリーはどこかの会社の成功事例から帰納的に導かれたものでありますが、それはその会社だから成功したのだという要因が排除できません。また、他社がそのやり方でうまくいったといっても、うまくいったのはその時点だけのことであり、その後の経営もうまくいくことが永続的に保証されているわけではありません。

結局のところ、企業は「自社にとっては何がよいか」というのを考え抜いて、「自社」にとって最適だと思われることをその都度遂行していくしか他はないのだと思います。セオリーや他社の事例は参考にはしてもよいですが、うのみにはしない。あくまでも主語は「自社」なんですよ。

そういう思いで、常に自社に向かい合いながら、信念をもって「無計画」で経営をやっています? 今後も「無計画経営者」でいきたいと思います!

  • B!

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