おはようございます!マネジメントオフィスいまむらの今村敦剛です。
木枯らしが吹く季節となりまして、今年度の補正予算と来年度の当初予算に関するニュースの出てくる時期となりました。11月1日の報道では、補正・当初予算と景気対策・災害復旧対策等に対する政府の考えが明らかになりました。考察します。
『経済対策、4~5兆円 安倍首相「国土強靱化は待ったなしの課題」』
報じたのは毎日新聞でした。記事は下記のリンクからご覧ください。(毎日新聞のサイトでは有料記事でしたので、かわりにexciteへのリンクを貼っています)
約3年ぶりとなる「経済対策」の策定とは
記事では経済対策の策定について触れられています。
経済対策の策定は16年8月以来、約3年ぶりとなる。
「経済対策」とは一体なんでしょうか?日経のサイトを参考に、経済対策とは何かを見てみましょう。
「公共事業や産業振興策など政府の経済政策は原則として毎年度の初めに決めた予算で実施します。しかし、景気が予想外に悪くなったり、為替や株の市場が混乱したりして、年度途中で環境が大きく変わる場合があります。その時に景気をてこ入れする補正予算を組んで臨時に新しい政策を打ち出すことが多いのです。これを『経済対策』と呼んでいます」
2016年8月2日に閣議で、事業規模28兆1000億円の『未来への投資を実現する経済対策』を決めたこと以来の経済対策の策定のようですね。2016年の経済対策は「新興国経済や欧州経済の先行きに不安が増しており、5月の主要国首脳会議(伊勢志摩サミット)で各国が財政も使って機動的に経済対策をすべきだと合意したのが背景にあります」(以上、日経のサイトからの引用)
そして今回も、今年度の補正予算と来年度の当初予算の一体的な編成(いわゆる15ヶ月予算か)によって、大規模な財政支出がある可能性が出てきました。
財政支出額は4兆〜5兆円規模とする案
また記事には「財政支出額」は4~5兆円規模という記述がありました。これは一体何でしょうかね?僕もよくわかりませんが、いわゆる「真水」(国と地方が財政資金を直接支出する金額)ではないかという気がします(自信はありません)。
「真水」の部分だと仮定すると、2016年の経済対策では「真水」は7.5兆円でしたので、それを下回る規模になる、と読むことができますね。もっともこの4~5兆円という数字は、国の支出だけなのか、地方の支出も含んでいるのかも読み取れませんが。
補正予算の動向と中小企業の生産性向上策
毎日新聞の記事には、補正予算の動向が次のように書かれています。あくまでも記事から読み取れるニュアンスですが、例年のスケジュール感と変わらない感じがします。
緊急性の高い事業を12月に編成する補正予算に盛り込む。補正予算は来年1月開会の通常国会冒頭に提出し、早期成立・執行を目指す。
また、補正予算の内容についても一部触れられています。
具体的には、経済のデジタル化に対応するため、次世代通信規格5Gの普及促進や、中小企業の生産性向上策などの実施を検討する。また、日米貿易協定の合意を受け、国内の農業支援や輸出拡大策なども柱になる見通し。キャッシュレス決済時のポイント還元など現在実施中の消費税増税対策の拡充も検討課題になりそうだ。(赤字筆者)
昨年度補正で予算化された中小企業の生産性向上策は、今年度の補正でも盛り込むことが検討されているようです。みなさんご期待の各補助金は、来年も実施される可能性がさらに高まってきました。ただしどの程度の予算規模になるかはまだ不透明ですね。災害対策・防災対策の重要性や、財務省の指摘による中小企業向け補助金の厳格化の流れという文脈から見ると、予算は昨年度補正よりも縮小される可能性も大いにありうると見ています。
今月から来月にかけて、情報は徐々に明らかになるはずです。当ブログでも報じていきたいと思います。