僕自身の生産性向上のために、外部ディスプレイを1台導入しました。こんな感じです。
Surface LaptopはMini Display Portというインターフェースでモニターに接続します。そのため、Mini Display PortからHDMI出力するケーブルをアマゾンで買いました。ヨドバシカメラで同じようなケーブルを探したら、3,000円近くしたのですが、アマゾンで買うとたったの800円なんだからすごいですよね。
一般的に「マルチディスプレイだと生産性があがる」とまことしやかに言われているのですが、本当でしょうか?
生産性あがるよ派の言い分
結構昔から「マルチディスプレイは生産性があがる」と言われているような気がするのですが、ユタ大学の研究が発端になっているらしいです。
“Productivity and Multi-Screen Computer Displays,” Colvin, Tobler & Anderson; Rocky Mountain Communication Review vol. 2:1, Summer 2004, pages 31-53
ユタ州の研究以後、いろいろな研究結果が示されているようです。マイクロソフトの研究者によると、複数のモニタ構成に切り替えると、生産性を9%から50%に高めることができることを発見したそうです。
“The Large-Display User Experience,” by George Robertson, Mary Czerwinski, et al, 2005, Microsoft Research
また、技術コンサルタントのジョン・ペディー・リサーチ(Jon Peddie Research)によると、複数モニターのユーザーは、平均42%の生産性向上を見込んでいると報告しています。
“The Multiple Display Market and Consumer Attitudes,” Jon Peddie Research, June 1, 2009, jonpeddie.com
ウィチタ州立大学の4人の研究者も、複数のモニターが画面サイズに関係なくパフォーマンスを向上させるのに役立つことを発見しました。ユーザーは、複数モニターは、ひとつのモニターよりもかなり効率的で、不快感は少ないと報告したそうです。注目すべき点として、研究に参加した人のほとんど(98%)が複数のモニター構成を好んでいたということだそうです。
“Examination of Dual vs. Single Monitor Use during Common Office Tasks,” by Justin. W. Owens, Jennifer Teves, et al; Proceedings of the Human Factors and Ergonomics Society Annual Meeting, September 2012, vol. 56, no. 1, 1506-1510
マルチディスプレイが生産性を高める理由は、だいたい次の点に絞られそうです。
- より多くのコンテンツを表示できる(より多くのウィンドウを、より大きなサイズで表示できる)
- より多くのアプリケーションを同時に使用し、それらの間をより迅速に切り替えることができる
- ウィンドウを前後に移動せずに、複数のウィンドウを一度に表示し、サイズ変更できる
- ドキュメントを並べて表示し、カット、ペーストが迅速にできる
生産性はあがらないよ派の言い分
一方で「マルチディスプレイでも生産性はあがらないよ派」もいます。Cory Houseさんという人(コンサルタントでもあり、ソフトウエアの開発者でもある)は、「ディスプレイを1つに絞ることでより集中力が高まり、仕事を効率よく終わらせることができる」と言っていますね。
似たようなことを言っている人は他にもいますね。Clay Johnsonさんという「二台目のモニターが生産性を向上させるというのは神話である」ということを言っていますね。ディスプレイが複数であることよりも、ピクセル値のほうが重要であると言っています(大体2500x1400くらいが最適だとか)。で、昔は2500x1400を1台のディスプレイで表現できないので、マルチディスプレイが必要だったということのようです。
いろんな説がありますね。さて、僕の仕事環境のマルチディスプレイ化は、吉と出るか凶とでるか……。