おはようございます!マネジメントオフィスいまむらの今村敦剛です。
新型コロナウイルスの影響でダメージを受けた兵庫県内の中小企業・個人事業主に対して、兵庫県が「地域企業デジタル活用支援事業」の公募を開始しました。諸条件は中小企業庁の「ものづくり補助金」と酷似しています。
令和2年度地域企業デジタル活用支援事業の詳細・公募要領等はこちら
誰が補助対象か
兵庫県内に事業所を有する中小企業※(個人事業主含む)
※中小企業基本法に規定する中小企業者を言います。
認定予定件数・補助限度額はどの程度か?
- 補助限度額 :300万円以内(補助率は補助対象経費の3/4以内)
認定予定件数:250件程度
※認定にあたって審査があり、採択されない場合があります。
※採択件数等により実際の補助額が限度額を下回る場合があります。あらかじめご了承願います。
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補助対象となる事業はどのようなものか?
新型コロナウイルス感染症の拡大によって中小企業等の事業活動が毀損した地域経済の早期の再起と躍進を目指して、ダメージを受けた地域の中小企業・個人事業主による、地域産業力向上のためのAI・IoTをはじめデジタル技術等を活用した新たな創意工夫による事業を支援します。
(取組例)
①新型コロナウイルス感染拡大の予防に対応した新たなビジネスモデルの構築
②テレワークシステムの導入(UTM等を活用した新たなシステムの導入等)
③「ひょうごスタイル」における医療健康や社会課題の解決を担う先駆的技術・製品開発等
※同様の申請内容で、国や県の補助を受けている事業は対象外となります
このページには「デジタル活用に限らず、新たな創意工夫によるコロナウイルスに対応する事業を対象とします」と書いてあるので、デジタル活用でなくても申請が可能というふうに読めます。公募要領の中にも「新商品開発」という言葉も見えますので(公募要領5ページ)、AIやIoTなどと関連がなくてもチャレンジする価値はあるでしょう。ただし、上記の①、②、③のいずれかに該当する必要がありますので、創意工夫やデジタル活用であればなんでもよい、というわけではありません。詳しくは公募要領を熟読してください。事業の要件は?
- 地域産業力向上のための新たな創意工夫による事業であること
- 本事業を行うことによって、他者と差別化した新たな事業を展開し、同業者の模範となること、またその結果、地域に経済的回復波及効果を及ぼす事業であること
- 事業実施期間内(事業開始~2021年2月26日)に、発注・納入・検収・支払・事務局への実績報告等のすべての事業の 手続きが完了する事業であること。(原則、事業実施期間の延長はありません)
- 交付決定を待ってからの事業着手では新型コロナウイルスの影響により毀損した地域経済の持続可能性の回復に支障が生じると認められる場合は、2020年4月7日以降に着手したものに限り事前着手が認められます。
「新たな創意工夫」や「他者と差別化」というキーワードが見られます。これらを説得力ある形で訴求できる内容が評価されることでしょう。国の「ものづくり補助金」における「革新性」や「優位性」と似た考え方だと思われます。受付期間はいつまで?
2020年6月11日(木) ~ 7月31日(金)17時まで(必着)
※受付時間は、土日祝日を除く各日とも午前9時から17時まで。
7/31の17時に必着ですので、注意してください。申請方法は?
原則、電子メールで受け付けます。
※電子メールでの申請が困難な場合には、事務局が認めた場合に限り、書面による申請を受け付けます。
申請に必要な書類は何?
- 補助金交付申請書
- 事業計画書
- 誓約書
- 決算書等(直近2年間の貸借対照表・損益計画書等)
- その他必要に応じて提出する書類 (事前着手届、事業継続計画(BCP)の策定事業者が確認できるもの等)
※申請に必要な書類等に関しては、NIROのホームページから入手してください。
事業計画書の様式を下記に示しますが、国の「ものづくり補助金」とほぼ同じですね。補助対象経費は?
ご覧の通り、ものづくり補助金とほぼ同等です(知的財産権等関連経費はありませんが)。ここから見てもわかるように、原則としては機械装置費を補助する制度だと思ってよいでしょう。国の「ものづくり補助金」との併用は不可。どっちに応募するのがいいか?
公募要領によると、国の「ものづくり補助金」との併用は不可です。したがって、ものづくり補助金に申請するか、この「地域企業デジタル活用支援事業」に応募するか、どちらかを選ぶ必要があります。以下は私見ですが、どちらに応募するのがいいかを決めるにあたっての参考にしてください。「地域企業デジタル活用支援事業」が適している企業
- ものづくり補助金の賃上げ要件へのコミットが難しい企業
- ものづくり補助金の賃上げ要件を遵守すると、人件費負担が重くなる企業(ある程度の従業員数のある企業)
- 設備投資額が比較的少額の企業
- 経営年数の長い企業(ものづくり補助金における小規模事業者加点やスタートアップ加点が受けられない企業)