ものづくり経営革新等支援機関

仕事のノウハウは隠さないほうがうまくいく

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おはようございます!マネジメントオフィスいまむらの今村敦剛です。

今回の士業DXマーケティング記事では、ブログやSNS等で発信するネタづくりについてお話したいと思います。

ノウハウをオープンにしたら仕事にならないんじゃないかという恐れ

ネタにしやすいのは、仕事に関するノウハウだと思います。例えば僕のブログの場合は、補助金審査項目の解釈や攻略法などがそれに該当しますね。読者はこういう「ノウハウを知りたい」というニーズを持っているものですし、ノウハウを持っている自分もネタには困りません。(言語化するのが難しいという難点はありますけどね)

しかし反面、「ノウハウをオープンにしたら仕事の依頼がこないんじゃないかな?」という懸念が生じるのもよくわかります。補助金審査項目の解釈や攻略法をオープンにしてしまうと、読者はそれを読んで自己解決してしまうので、僕には仕事の依頼がこないかもしれませんもんね。ですので、肝心なノウハウを書かずに「詳しくは当社へお問い合わせください」などと書いて、コンタクトにつなげたくなるものです。

しかし、これは完全に杞憂です。ノウハウをオープンにしても仕事になります。

GoogleのGeneral Guidelinesで重視される"E-A-T"

ノウハウをオープンにしたほうがいい理由の一つが、GoogleのGeneral Guidelinesでも示されている"E-A-T"という切り口です。General Guidelinesとは「品質評価ガイドライン」とも訳されていて、Googleが各Webページを評価をする考え方などを示したものです。そこではページ品質の評価に"E-A-T"が重視されると書かれています。

E-A-TとはExpertise(専門性)、Authoritativeness(権威性)、Trustworthiness(信頼性)のことであり、これらがページ評価で重視されているということです。上記のスクリーンショットにも"For all other pages that have a beneficial purpose, the amount of expertise, authoritativeness, and thrustworthiness (E-A-T) is very important." (有益な目的のあるその他のページに関しては、どれほどE-A-Tを満たしているかがとても重要である)などと書かれています。

ここでいう"Expertise"(専門性)こそが、仕事のノウハウと言ってもよいでしょう。仕事のノウハウを隠して「ここから先のノウハウを知りたければ仕事を依頼しな」という態度で記事を書いては、どう考えても専門性あるページとはみなされません。専門性あるページとみなされなければ検索エンジンにもひっかからないので、誰もそのページにアクセスなどしないでしょうね。

開示することは信頼されること

ノウハウをオープンにしたほうがいい理由のもう一つは、開示をするということがそもそも信頼を得る手段になるということですね。我々士業は、誰もが知っている大企業の看板を背負っているわけではありません。ほとんどが零細・個人事業主であり、資格を持っているという以外に、はなから信頼される要素はほとんどありません。資格を持っているということは最低限の信頼の証かもしれませんが、あくまでも「最低限の証」にすぎません。有資格者であるということは、その人が高い力量を持っているということを必ずしも担保しませんからね。

そうなると、その人が信頼に値するだけの力量を持っているかどうかを読者が評価をする基準は、やはりどれだけの経験やノウハウを持っているかという点です。そこを訴求せずに、いきなり受任に結びつけようとするのは無理がありますよね。

心理学的にも、自己開示と信頼は密接に関連があるという研究結果がたくさんあります。このへん、感覚的にもわかりますよね。正直に自分の内面を語る人に、人は好感を持つものですからね。

開示をしたからといって、皆が自己解決できるわけではない

ノウハウを開示したら、読者が自己解決してしまうんじゃないかという懸念もあるでしょう。しかし皆が自己解決できるわけではありません。士業の仕事の依頼主は、ほとんどのケースで経営者です。経営者は自ら情報を収集し、書類を作成し、行政機関へ提出までできるほどの時間的余裕をもっているとは限りません。自分でできる力量がある人でも、時間がないので、誰かに任せるというケースのほうが多いと感じています。任せる誰かを選定する基準は、やはり「経験やノウハウがあり、信頼できる人」でしょうから、その点でもノウハウをオープンにしておくことには意味があります。

同業者にノウハウを知られると仕事が減るという懸念に対しては

同業者にノウハウを知られると仕事が減るんじゃないの?という心配性の人もいるかもしれません。もちろんそれはあるかもしれませんけど、同業者に自分のノウハウを知られて何か不都合がありますかね。僕のケースではまったくないどころか、いろんな同業者から、僕の知らない情報を教えてもらえることさえあります。チャルディーニの有名な著書『影響力の武器』に返報性の法則というものがでてきますが、こちらがノウハウをオープンにすると、同業者に対してでさえも「何かお返しをしなきゃ」という気持ちにさせることがありえるのです。

そういうわけで、仕事のノウハウは全く隠す必要はありませんね?

  • B!

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