おはようございます!マネジメントオフィスいまむらの今村敦剛です。
ものづくり補助金「その3:事業計画における付加価値額等の算出根拠」の具体的な作成方法紹介の6回めです。今回は営業外費用の算出方法について解説します。
「営業外費用」とは何か?
今日は「営業外費用」の話ってことだけど、「営業外」ってどういう意味なの?
本業以外の活動で経常的に発生する費用のことだね。本業以外なので、仕入れとか人件費とか販促費とかではない他の経費のことだよ。
具体的にはどんな経費のことなの?
具体的には支払利息とか有価証券売却損とかいろんな費目があるけど、ものづくり補助金で主に考慮に入れたいのは支払利息かな。
どうして支払利息が重要なの?
ものづくり補助金ではそれなりの金額の投資が必要なので、つなぎ融資として金融機関から借り入れをするケースがよくあるんだ。新たな借入をすることになれば、その分支払うべき利息が増えるからね。
他の費目は考慮しなくていいの?
うーん、難しいね。定常的に発生したり、今後発生することが確実なことがわかっている費目であれば考慮したほうがいいよね。あまりケースとはしてはないかもしれないけど、例えば営業取引と関係のない金銭債権に対する貸倒引当金繰入を毎年してます、なんてケースでは必要かもね。
営業外費用(主に支払利息)の計算方法
じゃあ主に考慮にいれるのが支払利息だとして、それはどうやって計算すればいいの?
まずはこれを見てもらったほうがいいかな。営業外費用の計算例だけど、こういう表計算をすれば求めやすくなると思うよ。
営業外費用(既存)というのは、いま既に借りている借入金の利息のこと(利息だけではないケースも多いだろうけど)。新規借入分というのは、今回補助金をもらって行おうとしている投資について融資を新たに受ける分、2年後(4年後)借入分とは、今回の借入とは別に、今後あらたに借入をする場合の分、という感じかな。
既存と新規借入分はわかるけど、2年後とか4年後とかって絶対に借りる前提で計算しなきゃならないの?
これはあくまでも例だからね。製造業などでは特にそうだけど、投資は毎年のように行うものであり、その都度借入を行うというのはよくあるケースだからね。今後も投資を行うというのが明らかな企業はそれもシミュレーションしたほうがいいし、2年後とか4年後とかではなく毎年借り入れるよという企業は毎年の新たな借入に対する営業外費用を計算したほうがより正確だね。これはあくまでも例なので、自社の実態にあわせて適宜見直してね。
利息の計算ってどうやってすればいいの?
既に借りている分の利息については簡単だよ。金融機関から支払額明細書のようなものをもらっているはずなので、そこに書かれている利息を参考にすればすぐわかるね。
将来の利息の計算はどうするの?
ExcelだとIPMT関数という便利な関数があるんだよね。
うーん、ややこしそう💦
最後は合計をするだけ
ややこしいんだけど、利息の計算さえすればあとは合計するだけだからね。
財務シミュレーションって大変なんだね💦
やり方を一度確立しておけば、あとは数字をはめるだけだからね。説教臭いかもしれないけど、こういう補助金への取り組みをきっかけに、自社の財務計画を建てることを習慣化するのがいいと思うよ。補助金だけではなく、融資を受ける際なんかにも役立つものだからね。