ものづくり経営革新等支援機関

特別定額給付金10万円二回目?再給付?菅新首相の公開討論会での発言等を調べてみた

https://imamura-net.com

おはようございます!マネジメントオフィスいまむらの今村敦剛です。

先日ネットで、「(特別定額給付金)『10万円再給付』示唆」という見出しの記事を見かけました。特別定額給付金は再給付されるのでしょうか?菅新首相の公開討論会での発言等を調べてみました。

動画でも解説しています!(無料・登録不要)

特別定額給付金10万円二回目・再給付「念頭にない」=自民党政調会長

10月9日ロイター通信は、下村自民政調会長が「家計への再度の給付金については、一律給付も対象限定の給付もいずれも念頭にない」と述べたと報じました。詳しくは下記の記事をご覧ください。

ISO9001改訂最新情報(1)(2024年11月時点)

おはようございます!マネジメントオフィスいまむらの今村敦剛です。 2026年に予定されているISO 9001の次回改訂について、3回にわたってお話しします。 動画でも解説しています(無料・登録不要) ...

続きを見る

特別定額給付金10万円再給付の発言の出どころは?

特別定額給付金10万円の再給付について話題に上がったのは、下記の夕刊フジ記事が発端ではないかと思われます。該当部分を引用します。

菅氏は12日の公開討論会で、コロナ禍の追加経済対策として「(現行の給付や融資で)収まらないなら、徹底して次の手を打っていく」とし、特別定額給付金の追加支給についても「必要であれば、しっかり対応したい」と述べた。

(2020年9月16日 夕刊フジ記事より)

この記事中に「菅氏は12日の公開討論会で……述べた」とあります。これは、9月12日に開かれた、自民党総裁選候補による公開討論会(日本記者クラブ主催)のことだと思われます。

公開討論会で、給付金再給付について菅氏が言及した箇所は、下記の動画の1:16:50ごろの発言と思われます。追加の経済対策について記者から質問を受けたことに関して、菅氏の発言を以下に文字起こしします。

まずですね、政府としては雇用はしっかり守っていく。それと同時に、事業が継続できるような、そうしたことに今全力で取り組んでいます。そのために給付金、あるいは融資……これ無担保、無利子の融資とかで、ここはしっかりつないでいきたいと思います。ただ、これで収まらなければ、そこは徹底して、次の手というのは打っていきます。そして雇用とその事業が継続できるように、そこはまず政府として責任をもって行っていきたい。こう思います。

(給付金の追加ということもありうるかという記者の質問に答えて)もちろん、必要であれば、政府としてはこのような状況ですから、しっかり対応していきたい。こう思っています。

「給付金の追加もありうるのか」という記者のダイレクトな質問に対して、「必要であれば、対応していきたい」という発言でした。夕刊フジの記事の内容と変わりはありません。ただし、給付金の追加支給を絶対にやるとも言っていません。菅氏の発言の文脈としては、あくまでも今取り組んでいる施策でつないでいくのが前提であり、それでも政府が「収まらない」「必要だ」と判断した場合には何らかの対応をするという、極めて一般論に近い発言だと感じられます。

特別定額給付金の再給付をするならば、どういう手続になるか

ここからは仮定の話になります。特別定額給付金の再給付を政府が決めたとするならば、どういう手続になるでしょうか。

まず1回目の給付については、2020年5月1日に成立した令和2年度第1次補正予算で12兆8,803億円の予算をもとに実施されました。2回目の給付を行うとしても、補正予算を編成する必要があるでしょう。第2次補正予算で10兆円の予備費を計上していますが、この予備費を全額使ったとしても、全国民に10万円の給付をするには予算が足りないからです。(しかも10兆円の予備費は、持続化給付金の追加支給を目的に9,150億円が支出されるなど、すでにいくらか消費されています)

補正予算はまず閣議決定され、その後衆議院・参議院の予算委員会や本会議で審議されるというプロセスが必要です。これを経てようやく予算が確保されます。その後、各自治体で再給付のための準備(申請書の送付や受付体制の整備等)を行うことになります。

特別定額給付金の再給付をするならば、いつごろになるのか

これも仮定の話になります。特別定額給付金の再給付を政府が決めたとするならば、いつごろになるでしょうか。

前回(令和2年度第1次補正予算)の場合だと、まず閣議決定から予算の成立まで約10日かかりました(4月20日に概算の変更の閣議決定を行い、4月30日に成立)。そして特別定額給付金のオンライン受付が最短で5月1日から、申請書が郵送で届くのが予算成立後から1ヶ月以上かかる自治体もありました。そこから受付をして、給付金の入金までさらに1ヶ月以上かかりました。

このような前例から推察すると、政府が「給付金の再給付をする」と公表してから実際に給付されるまでは、どんなに早くても2ヶ月程度はかかるのではないかと思われます。(すでに一度やりきっているので、もう少し早くなる可能性もありますが)

今の段階では、特別定額給付金の再給付は「必要ならばやるけど、今すぐやるわけではない」ということ以上でも以下でもないでしょう。

他の国では給付金の再給付をしているのか?

他の国では給付金の再給付をしているのでしょうか?例えば日経新聞の報道によると、アメリカでは3月下旬に引き続き、大人1人あたり最大1200ドルの現金を支給する予定です。(9月下旬時点では、まだ調整中のもようです)

国によって状況は違いますので、これをもって日本での再給付もおこなわれるとは言えませんが、給付金の再給付について、他国で検討がおこなわれているのは事実ですね。

  • B!

最近の人気記事

1

おはようございます!マネジメントオフィスいまむらの今村敦剛です。 国際標準化機構(ISO)は、現行のISO9001:2015(品質マネジメントシステム規格I)を改訂する準備を進めているようです。現在の ...

2

おはようございます!マネジメントオフィスいまむらの今村敦剛です。 2024年2月、ISO(国際標準化機構)は、マネジメントシステム規格に「気候変動への配慮」を盛り込む形で規格の一部を改定しました。今回 ...

3

おはようございます!マネジメントオフィスいまむらの今村敦剛です。 5Sの考え方がISO9001や14001の運用に役立つことがあります。その逆もあって、ISOの仕組みが5S活動に役立つこともあるんです ...