おはようございます!マネジメントオフィスいまむらの今村敦剛です。
10月2日の日本経済新聞報道で、自民党の森山裕国会対策委員長が、2020年度第3次補正予算案を21年1月召集予定の通常国会に提出する考えを明言したことを伝えました。新型コロナ対応の追加経済対策になると見られます。
『追加経済対策 年度内にも』
自民党の森山裕国会対策委員長が、2020年度第3次補正予算案を1月通常国会に提出する旨を述べた記事は下記のリンクから読めます。
経済対策に言及した部分を下記に引用します。
新型コロナの感染拡大が経済に悪影響を与えており「3次補正を考えざるを得ない」と述べた。宿泊業や観光業などを挙げ「相当落ち込みがひどい業界がある。深刻度の強い業界へのさらなる支援を考えないといけない」と指摘した。
首相は総裁選を通じて経済対策の必要性に言及し、不妊治療の保険適用拡大や最低賃金引き上げなどの具体策も示した。政策実現を通じて求心力を高めていく意向だ。
3次補正が早期成立すれば年度内にも執行可能となり、総裁選で訴えた施策を実現できる。当初予算だけで関連予算の抜本的な拡充は難しい。
(10月2日 日本経済新聞より)
追加経済対策(第3次補正予算)で給付金の延長・拡大か?
1月通常国会に補正予算案が提出されるとして、その具体的な中身はなんでしょうか。上記の日本経済新聞記事では「宿泊業や観光業などを挙げ『相当落ち込みがひどい業界がある。深刻度の強い業界へのさらなる支援を考えないといけない』と指摘」とあります。これは当社の推測ですが、どこか特定の業種にしぼり、2度めの持続化給付金の支給などがあるのかもしれません。
一方、時事通信は、自民党の下村博文政調会長が2020年度第3次補正予算案の編成に言及したと報じています。この記事の中で、下村博文政調会長が持続化給付金や雇用調整助成金、家賃支援給付金の延長について言及しています。
下村氏は「仕事を失う人が拡大している。追加経済対策を打つことで心配のない態勢を取っていくことは最も重要だ」と指摘。持続化給付金や雇用調整助成金、家賃支援給付金の支給期間の延長を選択肢に挙げた。同時に「予備費で足らない部分があれば3次補正も考える」と語った。
(9月27日時事通信記事より)
無利子・無担保融資の延長・拡大の可能性も
給付金の延長・拡大だけではなく、無利子・無担保融資の延長・拡大の可能性もあるでしょう。菅首相は就任時の記者会見で、今後の経済対策について次のように言及しています。
同時に、依然として厳しい経済状況の中で雇用を守り、事業を継続させていくことが極めて大事なことであります。最大200万円の持続化給付金、また雇用調整助成金、最大4,000万円までの無利子・無担保融資の経済対策を必要な方々にお届けをします。
(自民党ホームページ 菅内閣総理大臣記者会見(全文)より)
政府系金融機関や民間金融機関による無利子・無担保融資は、2020年度第1次・第2次補正予算で執行されています。ここで定められた予算も無限ではありませんので、拡充される可能性もあります。
特別定額給付金の第2弾を念頭に置いている可能性?
野村総研の木内登英氏(野村総合研究所 エグゼクティブ・エコノミスト)は、第3次補正予算で、特別定額給付金の第2弾を実施するのではないかという予測をしています。
3次補正予算編成が必要になるような規模の追加の経済対策として、菅政権は、1人当たり10万円支給した特別定額給付金の第2弾を念頭に置いている可能性があるのではないか。
(9/30 Yahoo!ニュースより)
二階幹事長は10月臨時国会での追加経済対策を言及
自民党の森山裕国会対策委員長は、2020年度第3次補正予算案を1月通常国会に提出すると述べています。一方10月1日の日本経済新聞によると、二階幹事長は3次補正案をつくる場合の時期について「菅義偉首相の判断だが急ぐ場合は(10月23日召集の方向で調整している)臨時国会でやる」と提起したことを報じています。
ただし例年、年末は経済対策や当初予算編成、税制改正などの作業が集中します。「3次補正は臨時国会に提出せず、12月上旬ごろの閉会を待って編成し、通常国会に提出する」という報道もありますが、日程を考えると1月通常国会に提出するほうが妥当ではないかと考えます。