おはようございます!マネジメントオフィスいまむらの今村敦剛です。
11月20日、産経新聞記事によると、小規模事業者の販路開拓やIT導入資金への支援パッケージについて、予算を増額する方向と報じました。持続化補助金・ものづくり補助金・IT導入補助金の予算増額されるものと見られます。
報じた記事はこちら
11月20日産経新聞の「中小業態転換に補助金」という記事内で、本件について触れられています。本件のことについて言及した部分は下記の赤線の部分です。ここに「小規模事業者の販路開拓やIT導入資金への支援パッケージについて、予算を増額する」とあります。
この記事は時事通信が配信した記事のようで、地方紙でも同じ記事が見られます。下記のスクリーンショットは11月20日の四国新聞Webの画面ですが、ここに本記事に関連した画像(表)が見られます。
この表を拡大したものが下記の画像です。
「予算増額」と書かれていますが、
- 販路開拓を目指す小規模事業者への補助金→持続化補助金
- 設備投資への補助金→ものづくり補助金
- IT導入を促す補助金→IT導入補助金
ではないかと思われます。記事本文中に「支援パッケージ」という言葉が使われていたところからも、中小企業生産性革命促進事業として一体的に運用されているこれら3補助金のことを指していることは濃厚です。
一般枠の増額か?特別枠の継続か?
「中小企業生産性革命促進事業」は、11月21日現在、一般枠と特別枠という2つの事業が並行して運用されています。
記事にある「予算増額」は、一般枠と特別枠のどちらになるのでしょうか。それは記事中で言及されていないので、明らかではありません。
もともと「中小企業生産性革命促進事業」の一般枠は、複数年分の予算を令和元年度補正予算で充てられ、基金形式として中小機構が運用しています。IT導入補助金は、2020年11月20日時点でのIT導入補助金の一般枠は年内の受付をもって終了の予定と公表されているものの、小規模事業者持続化補助金は2023年2月まで(公募要領より)、ものづくり補助金も2021年以降も継続することが日経新聞で報じられています。
一般枠は既に令和元年度補正予算で執行中で、基金形式として中小機構に交付済みですので、外部機関に交付済みのものをさらに増額できるのだろうかという疑問はあります。
それでは特別枠の継続になるのでしょうか。令和2年度1次・2次補正予算で、一般枠とは別の事業として特別枠は執行されていますが、特別枠は単年度の事業として行われており、年内の受付締め切りをもって終了することになっています。これが来年度も継続されるというほうが自然な流れに思えますが、一旦終わるものを継続することが、報じられているように「増額」と言えるのか、という疑問もあります。
詳細は追加の経済対策で明らかに
これらの増額は、冒頭の産経新聞記事では「策定中の追加経済対策に盛り込む」とあります。この記事にもあるように、追加経済対策の裏付けとなるのは2020年度第3次補正予算案です。政府は年末に向け、追加の経済対策を盛り込んだ補正予算案を検討中ですので、年内にはこの予算増額の内容も明らかになるものと思われます。