おはようございます!マネジメントオフィスいまむらの今村敦剛です。
12月1日、政府は第5回成長戦略会議を開催しました。その実行計画が決定しいました。公開された資料の中で、ものづくり補助金・持続化補助金・IT導入補助金 特別枠(コロナ枠)を継続すると見られる記述がありました。
成長戦略会議(第5回)配布資料と延長に関するはこちら
この資料の13ページに次のような記述があります。
あわせて、ものづくり補助金や持続化補助金、II導入補助金を引き続き措置することで、中小企業・小規模事業者が、コロナ禍の中で投資をすすめることを支援する。
特別枠の延長のことなのか、それとも通常枠の延長のことなのか
上記の記述だけでは、特別枠の延長のことなのか、それとも通常枠の延長のことなのかはわかりません。しかし当社では、これは特別枠の延長のことと推察しています。
まずは特別枠と通常枠の違いについて、あらためておさらいしましょう。
通常枠は、令和元年度補正予算として3,600億円の措置がされています。これは基金形式で複数年の事業を最初から想定しているもので、2021年以降も実施することが既に決められています(小規模事業者持続化補助金の通常枠公募要領でも明記されています)。一方、特別枠は令和2年度補正予算で措置されたもので、こちらは今年限りで募集が終了すると公式にアナウンスされています。
成長戦略会議で決定される実行計画の裏付けは、12月に閣議決定される補正予算です。つまりこの資料に書かれた「ものづくり補助金や持続化補助金、II導入補助金」は、新たに編成される補正予算で行われることと考えられ、既に措置されている(令和元年度補正予算で実行中の)通常枠と異なるものであることが推察されます。
また、成長戦略会議の実行計画(案)の中でも「コロナ禍の中で投資をすすめることを支援」とあるように、コロナ対策という意味合いが強いものであると考えられることからも、特別枠のことを指していると推察されます。
補正予算は12月に閣議決定予定。予算の確定は来年1月の通常国会で
ただしこれらの成長戦略会議実行計画が決定したといっても、裏付けとなる補正予算が閣議決定されるのは12月中旬と予定されています。その予算が国会で審議・成立するのは、来年1月中旬に招集される通常国会ですので、最終的な確定は1月まで待たねばなりません。ただし詳細は、12月の閣議決定後に、ある程度は明らかになるものと思われます。
この3補助金については、特に小規模事業者持続化補助金の商工会議所・商工会の現場がたいへん混乱し疲弊しているという話を聞きます。単に予算を増額して申込みを延長するだけではなく、こうした現場環境についても是正されることを望みます。それが結果としては中小企業者が円滑に投資をすすめることにつながっていきますからね。