おはようございます!マネジメントオフィスいまむらの今村敦剛です。
中小企業庁技術・経営革新課横田純一課長は、3月22日に行われた「牧原秀樹&中小企業庁 徹底解説!事業再構築補助金オンラインセミナー」において、「マンション・アパート経営等、実質的に労働を伴わない事業は対象外」と述べました。
「牧原秀樹&中小企業庁 徹底解説!事業再構築補助金オンラインセミナー」(無料・登録不要)
3月22日に行われた「牧原秀樹&中小企業庁 徹底解説!事業再構築補助金オンラインセミナー」の動画は下記から無料で閲覧できます。このオンラインセミナーでは、事業再構築補助金の主幹部門である中小企業庁技術・経営革新課の横田課長が自ら質問に答えています。質疑には、これまで公になっていない新情報がたくさんありますので、ぜひご覧ください。
事業再構築補助金ではマンション・アパート経営等、実質的に労働を伴わない事業は対象外
本動画の中で、中小企業庁技術・経営革新課横田純一課長はマンション経営について次のように述べました。(動画の1:12:40ごろ)
マンションを建ててマンション経営をするとかですね、要するに実質的に労働を伴わない事業ですね。お金持ちがよくやると思いますけれども、老後のためにマンションでも建てて家賃収入を得るとか、それは実は公募要領で明確に除こうと思っています。
ここからは当社の推測です。事業再構築補助金の兄弟施策として「ものづくり補助金」という施策があります。ものづくり補助金の公募要領にも「該当しない事業」として次のような条件が明示されています。
④ 事業の実施にあたり、実質的に労働を伴わない事業
おそらくこれと同様の条件が、事業再構築補助金の公募要領でも明記をされるのではないかと思います。
実質的に労働を伴わない事業というのはどういうものでしょうか。当社の見解ですが、無人に近い形で可能な資産活用というか、直接的に付加価値の獲得に役立つ作業を伴わないもの、開発や製造等の行為を行わなずに付帯作業に終始するようなものは対象外もしくは評価が低いと見たほうがよいでしょう。
事業再構築補助金ではコインランドリー経営、駐車場経営、太陽光発電施設運営も対象外と判断される可能性が高い
具体的にどういう事業を指すでしょうか。これも当社の見解ですが、コインランドリー経営、駐車場経営、太陽光発電施設運営も対象外と判断される可能性が高いと考えます。
「マンション経営だって、コインランドリーや太陽光発電施設運営だって、労働を伴わないなんてことはない!掃除や草むしりも重要な仕事だ!」とおっしゃる人もいるでしょう。それは否定はしませんが、一般的にこのような補助金の場合、直接的に付加価値の獲得に役立つ主作業に関するものが補助の対象になるものです。例えば製造業だと、削ったり曲げたりくっつけたりするという作業がそれに該当します。反対に、直接的には付加価値の創造に結びつかない作業としては、運搬や段取り替え、現場の整理整頓などがあります。補助金の採択されやすさでいうと、圧倒的に前者の「直接的に付加価値の獲得に役立つ主作業に関するもの」です。
マンション経営における「直接的に付加価値の獲得に役立つ主作業」とは何かを考えると、それは「住居空間の提供」です。コインランドリーであれば「洗濯行為」自体でしょうし、駐車場経営だと「駐車スペースの提供」、太陽光発電だと「発電」自体が該当します。これらは労働がなくても提供できる主作業(建物や設備が生み出すもの)です。この「主作業」において労働が伴うものでなければ、無人に近い形で可能な資産運用であると審査員から判断される可能性があると当社では考えます。