中部経済産業局は昨日(3/14)、「中小企業・小規模事業者等の抜本的な生産性向上(設備投資等)支援施策」という資料を公表しました。その資料によると、4月から公募開始と予定されるIT導入補助金でも、生産性向上特別措置法案に基づく先端設備等導入計画が加点になることがわかりました。
中部経済産業局の資料
中部経済産業局の資料を見てみましょう。
ただし先端設備等導入計画の認定は不要
この資料をよく見てみると、IT導入補助金の加点においては、先端設備等導入計画の認定は不要と書かれています。資料を再掲しますので、その中の赤丸と下線の部分にご注目ください。
ここから推測すると、固定資産税ゼロ特例措置を行う自治体であるというだけで加点が受けられるのかもしれません。
IT導入補助金はなぜ認定が不要なのか?
IT導入補助金ではなぜ認定が不要なのでしょう?それは、ソフトウエアは固定資産税軽減の対象ではないからでしょうね。生産性向上特別措置法案においては、先端設備等導入計画の認定により固定資産税が軽減される対象資産は次のように定められる予定です。
しかしかなり不思議な仕組みですね。認定も不要であり、固定資産税ゼロ特例措置の自治体だというだけで加点をされるのですから。これは中小企業者の自主的な活動や努力とはまったく関係のない要素での加点となり、事実上の地域格差ですね。中小事業者のためでもあるかもしれませんが、自治体に固定資産税ゼロ特例措置を取るようにプレッシャーをかける目的でやっているというのもありそうです(邪推ですが)。
経済産業省は、全自治体で固定資産税ゼロ特例措置が行われることに自信をもっているのかもしれませんね。そうでなければかなりの不満、苦情が自治体と省庁に来ても不思議ではないですし。
IT導入補助金には、そのほかの加点項目もある見込み
昨年度もそうでしたが、IT導入補助金にはほかにも加点項目が設定されることが見込まれます。昨年度は下記の3点が加点項目でした。
- 経営力向上計画の認定
- おもてなし認証規格の自己宣言・認証取得
- よろず支援拠点、地域プラットフォーム、ミラサポに在籍・登録のある専門家等の助言を受ける
今年度はこれに加えて、セキュリティアクション自己宣言の取得も加点項目となるうわさがあります。2月20日に京都銀行が主催で行われたセミナーで、近畿経済産業局の担当者がそのように話していたそうです。セキュリティアクション自己宣言については、下記の記事をご参照ください。
https://imamura-net.com/blogpost/1788/