おはようございます!マネジメントオフィスいまむらの今村敦剛です。
7月7日、中小企業庁は、令和4年度当初予算「事業承継・引継ぎ補助金」の公募要領を公表しました。現在公募中の令和3年度補正予算「事業承継・引継ぎ補助金」との違いを解説します(経営革新事業のみ)
令和4年度当初予算「事業承継・引継ぎ補助金」公式ページはこちら
「事業承継・引継ぎ補助金」は2つの異なる事業が並行して走っている
非常にわかりにく話ですが、「事業承継・引継ぎ補助金」は、このたび公募要領が公開された令和4年度当初予算で執行される事業のほか、令和3年度補正予算で執行される「事業承継・引継ぎ補助金」もあります。この2つは同時並行的に事業が走っています。
お金の出どころ(予算)が違いますので、基本的には別事業です。令和3年度補正予算の「事業承継・引継ぎ補助金」は、すでに今年の6月に一度締め切られています。次回の公募(2次公募)は7月下旬ごろに公募要領が公開予定です。
令和3年度補正予算と令和4年度当初予算の「事業承継・引継ぎ補助金」の主な違い
基本的には別事業ですので、公募の要件も微妙に異なります。9割近くは同じですが、細部に相違が見られます。
最も大きな差異は、補助率と補助上限額です。令和4年度当初予算の「事業承継・引継ぎ補助金」の補助率と補助上限額を見てみましょう。
実は令和3年度補正予算の事業のほうが、補助率も補助上限額も好条件です。令和3年度補正予算の事業は、補助率が2/3で、補助上限額が600万円です。
それ以外の違いについて、簡単に見てみましょう。
- R3補正で課せられていた補助対象者要件(小規模企業者であること、赤字であること、コロナの影響で売上減少していること、再生計画策定中であること)を満たさなくても、R4当初は申請が可能
- R4当初は、事業承継対象期間が2022/12/16(R3補正は2023/1/31)
- R4当初は、R3補正で課せられていた経営革新事業の具体的な指定(デジタル化、グリーン化、事業再構築)が、R4当初では求められていない
- R4当初では、事前着手は認められない
- R4当初には賃上げ加点がある。また、R4当初では、再生計画策定中の企業は加点対象
上記の点以外にも違いはいくつかありますので、必ず公募要領を確認してください。