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ISO14001:2015 10.2 不適合及び是正処置と報告書の書き方解説(1)

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おはようございます!マネジメントオフィスいまむらの今村敦剛です。

ISO14001:2015 各解説シリーズ、今日は箇条10.2「不適合及び是正処置」について解説をします。規格要求事項についても解説をしますが、不適合が起きた時の報告書の書き方も解説します。

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箇条10.1「一般」 の位置づけ

それでは今日のテーマである箇条10.1「一般」 の位置づけについて確認しましょう。

箇条4では、課題や利害関係者のニーズ・期待などを考慮して、環境管理の仕組みをつくる手筈を整えました。

箇条5では、トップマネジメントが果たすべき役割について定めましたね。

つづいて箇条6では、環境側面と環境影響、リスクと機会、順守義務を明らかにして、その上で目標と取組計画を定めてきました。

箇条7では、必要な人材、道具、設備、インフラなどを準備しました。

箇条8では、プロセスを確立、実行して、管理、維持してきました。

箇条9では、マネジメントシステムがうまくいっているかどうかのチェックをしました。

そして箇条10では、チェックの結果に基づいて改善を行います。

そして今日解説をする箇条10.2では、このISOの規格や自社が定めたルールに反したことが見つかった場合、処置と再発防止をどうするか?という具体的なことについて定めています。

箇条10.2の規格要求事項

それでは箇条10.2の規格要求事項を解説します。

箇条10.2は、おおざっぱにいうと3つのグループにわかれています。まずはa)からc)まででひとつのグループ、そしてd)とe)でひとつのグループ、最後に、文書化した情報に関するグループと考えるとわかりやすいでしょう。

最初のグループであるa)からc)までは、不適合が発見されてからの応急処置、そして原因の探索、再発防止策までの基本的な考えを表しています。

まずa)の1)では、「修正をしなさい」と書いています。修正というのは、いまの不適合の状態を、不適合ではない状態へと応急処置することです。例えば危険物倉庫に、危険物以外のものを一緒に置くときは、相互に1m以上の間隔を置く必要があります。もし危険物とそれ以外のものをすぐ隣り合わせに置いていて不適合になったとすると、お互いを1m以上離して置くというのが修正です。

a)の2)は、例えば廃液や油などが敷地を超えて外部に流出してしまったのであれば、その環境影響の緩和…つまり流出を止めたり、廃液や油の回収を行ったりすることです。それだけではなく、近隣や行政に対する説明なども、その不適合によって起こった結果の対象でしょうね。

そして次にb)では、不適合の再発防止策を取る準備をしなさいといっています。

1)では不適合の内容を確認・レビューして、2)では原因を調べなさいと言っています。危険物とそれ以外のものをすぐ隣り合わせに置いていて不適合になったとすれば、なぜそんな事になったのかという原因分析ですね。3)は、似たようなことが他の部署などでも起きないかどうか可能性を検討しなさい、ということです。

そしてc)はそのような不適合がもう起こらないように、再発防止策をとりなさい、といっています。ここでいう再発防止策というのは、b)で明らかにした原因に対して対策を打つ、ということですね。

箇条10.2の規格要求事項の続きです。ここからがちょっと異なるグループになります。このd)とe)は、修正や再発防止策をとった後の話しです。

d)では、さきほど説明した原因分析、そして再発防止策の実施が、本当に効果があるのかということを、評価をしなさいと言っています。もしかしたら、もっと効果的な再発防止策があるかもしれませんからね。評価をするとしたら、一般的にはしばらくたってからなんでしょうね。

e)は必要な場合、という条件付きです。環境マネジメントシステムの変更をしなさいということですが、たとえば環境方針を見直すとか環境目標を見直すなどを必要に応じてやりなさい、ということですね。例えば水質の測定データを改ざんしたみたいなことが発覚して不適合になったのであれば、そうした不正は断固許さないという方針を改めて打ち立てて、トップから強く表明する必要もあるでしょう。最後に一文は、読めば意味はわかると思いますので割愛します。

そして箇条10.2の最後のグループです。これは記録をとりなさいということですね。

是正処置や応急処置の実施と、有効性の評価をやるだけではダメで、やった内容や結果を記録しなさいと言っています。

不適合に関する記録については、明日解説します。

  • B!

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