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【内部監査レベルアップ講座】力量と教育訓練プロセスを内部監査する(1)

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おはようございます!マネジメントオフィスいまむらの今村敦剛です。

内部監査レベルアップ講座です。人間の能力は、マネジメントシステムにとっても重要です。というわけで、力量と教育訓練プロセスに関する内部監査のポイントを解説します。

動画でも解説しています(無料・登録不要)

なぜ「力量」が重要なのか

いくら規格にそった仕組みを作ったとしても、それを回していくのは人間ですので、人間の能力や意欲というのは、マネジメントシステムが有効に作用する上ではとっても重要ですよね。

皆さんすでにわかっていることだとは思いますが、そもそもなぜ「力量」が重要なのか、という話から始めていきましょう。

力量というのは、ISOの世界においては「意図した結果を達成するために、知識及び技能を適用する能力」と定義をされています。

料理で例えて言うと、意図した結果というのは、お店のメニューに載っている料理や、お客さんから「これを作ってよ」と言われた料理のことです。それを作るために、コックさんは、切る、焼く、煮る、味付けをする能力や、素材・調味料の知識などを動員しますよね。

こうした力量が低い人が料理をすると、美味しくないものや、見た目が不格好なものができやすくなります。これは、ISO的にいうと、パフォーマンスや有効性に乏しいということになります。だから作業をする人は、必要な力量を身につけていなければならないわけですね。

力量と教育訓練に関するプロセス:「必要な能力の決定」

力量と教育訓練に関するプロセスは、この図のように考えるとわかりやすいです。このように力量と教育訓練に関するプロセスは、4つの小さなプロセスから成り立っていると仮定して、説明をしていきましょう。

まず「必要な能力の決定」ですが、これは力量を決定するためのプロセスと言ってもいいですね。

その仕事に必要な力量をどうやって決めているか?ということですね。品質であれば、一般的にはQC工程表や作業標準などから必要な力量を見出すという方法があるでしょうね。環境ならば、環境側面・影響評価表などから見出すこともできますね。

あとは目標から力量を決定することもありえます。品質目標や環境目標を達成するために必要なスキルって何?というところから決めるということですね。

力量を決めるにあたっては、その根拠となる何かがあるはずです。何もないところから「この力量が必要だ」というアイデアが突如湧く、ということはないですからね。力量の根拠となったものが適切な根拠かどうかという観点で審査をすることができるでしょう。

あとは必要な力量に漏れや抜けがないかというのもあるでしょうし、決定された力量が大雑把すぎないか、細かすぎないかというのもありえますよね。例えば「Excelの知識」みたいな感じで力量が決定されていたとします。でもExcelの知識もいっぱいあります。マクロの知識なのか、関数の知識なのか、グラフ作成の知識なのかわかりませんけど、それをひとまとめに「Excelの知識」としてしまっていいの?ということですね。

もしくは細かすぎる場合も考えものですよね。ISO的には、意図した結果を達成するために必要十分なレベルで力量を決めることが望ましいんでしょうね。もうちょっと具体的に言うと「これができなければ不良や不適合になる」という細かさが、力量のレベル感を決める一つの目安でしょうか。

 

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