おはようございます!マネジメントオフィスいまむらの今村敦剛です。
内部監査レベルアップ講座です。人間の能力は、マネジメントシステムにとっても重要です。というわけで、力量と教育訓練プロセスに関する内部監査のポイントを解説します。
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前回・前々回の記事はこちら
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【内部監査レベルアップ講座】力量と教育訓練プロセスを内部監査する(1)
おはようございます!マネジメントオフィスいまむらの今村敦剛です。 内部監査レベルアップ講座です。人間の能力は、マネジメントシステムにとっても重要です。というわけで、力量と教育訓練プロセスに関する内部監 ...
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【内部監査レベルアップ講座】力量と教育訓練プロセスを内部監査する(2)
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力量と教育訓練に関するプロセス:「能力や資格の証拠」
最後が、能力や資格の証拠として文書化した情報を保持するというプロセスです。
例えばISO9001:2015の7.2.d項では、“力量の証拠として適切な文書化した情報を保持する ”ことが要求されています。「適切な」という言葉がありますので、どんな文書化した情報が、その組織にとって価値があるかは、組織が決めてよいことになっています。
また、ISO 9001:2015 7.5.1 b項でも「品質マネジメントシステムの有効性に必要であると組織が判断した文書化した情報」と書いているように、全ての力量や資格を文書化する必要もありません。
ですけど、内部監査では、組織が目指している成果とリスクのバランスを見ながら、文書化した情報があるかどうかを確認したいところです。例えば、この力量がなければ大きな不良や不適合が出るリスクがあるはずなのに、スキルマップなどにその力量のことが書かれていない。本当にそれでいいの?というような確認ですね。ただこの辺は本当に組織によりますけどね。
一般的には、どんな文書化した情報が考えられるのかというのをちょっと列挙したいと思いますが、例えば「教育訓練計画」や「教育訓練の記録」「教育訓練の効果の評価結果」、「スキルマップ」、「資格更新時期管理表」などがありますかね。もちろん他にもあると思います。
ところで力量に関する文書化した情報は、各プロセス……つまりそれぞれの現場に存在する場合もあれば、人事部などの組織の中枢管理部門に存在する場合もあります。もちろん、両方において評価をする必要があります。
外部委託先や供給者の力量管理
この4つのプロセス以外にも、内部監査で着目したいのは、外部委託先や供給者に対して、必要な資格や力量に関する情報を伝達しているかどうかという点です。伝達されていなければ、外部供給者から提供されるモノやサービスの品質などが担保されない恐れがありますからね。
必要な資格や力量がどのように伝達され、外部供給者と合意されているのかどうかを確認することも重要でしょう。もう少し具体的に言うと、口頭で伝達しているのか、メールなのか?発注書や契約書に書いているのか?その書き方は明瞭か、みたいな感じでしょうかね。
ところで、この記事を作る参考にしている資料のなかに、国際認定フォーラム(IAF)の資料があるんですけれども、それによると、外部供給者の個人……つまり委託先の従業員の力量も、社内の従業員と同じように管理することもありえるよ、と書いています。規格だけではそこまで読み取れませんが、そうした考え方もあるというのは覚えておいて損はないかなと思います。。
力量の内部監査を有効に行うために(結論)
はい、というわけで、力量と教育訓練プロセスに関する内部監査のポイントを解説しましたがいかがだったでしょうか。
個人的な見解ですが、力量や教育訓練に関する内部監査では、教育訓練計画や教育の有効性評価の記録などを見るだけでは、内部監査としてはちょっと物足りないかなと思います。従業員にヒアリングをしたり、作業を観察したり、インタビューなんかもやったりするのが、効果的な内部監査になるポイントでしょう。