おはようございます!マネジメントオフィスいまむらの今村敦剛です。
内部監査レベルアップ講座、今回は内部監査における記録のうまい扱い方について解説をします。記録をどのように扱うと良い内部監査ができるのでしょうか。最終回の今回は、記録を内部監査でどう活用するかについてお話します。
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【内部監査レベルアップ講座】記録ってそもそも何?何のために記録が必要なの?(1)
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【内部監査レベルアップ講座】記録ってそもそも何?何のために記録が必要なの?(2)
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タートル図を使って監査先の仕事を予習する
前回は、監査先の仕事を事前にしっかり予習することが大事だというお話をしました。しかし予習が大事と言われても、他の人の仕事の予習をするのは大変ですよね。そういう時に役立つのがタートル図です。タートル図とは簡単にいうと、その仕事の全体像を一枚にまとめた資料のことです。手打ちうどんを作るという作業を例に、タートル図を簡単に説明します。
手打ちうどんを作るには、まず、材料と道具の準備をし、水や塩、小麦粉を混ぜて、こねて、休ませた後で、伸ばし、切って、茹でることで完成となります。この中の、「こねる」という作業に注目をすると、前の段階で混ぜられたぼそぼそしている小麦粉の固まりがインプットとして与えられて、しかるべき作業方法で適切にこねられた後に、丸くまとまった生地がアウトプットとなります。検査記録とか、生産実績などの記録も、アウトプットになりますね。
そして、この「こねる」という作業では、どんなものを使うのか、誰がやるのか、どういった手順でやるのか、そしてこの作業が、どの程度の結果を達成すればOKなのか、という評価の指標があります。それがこの一枚の資料にまとめられているのがタートル図ですね。これを見ると、監査先の仕事の全体像がわかりやすいので、予習しやすいですよね。
タートル図を使った内部監査の具体的方法
これを使ってどう内部監査をするかというと、まずは記録を見ます。記録をどう見るか、というのは、「使う物的資源」「使う人的資源」「参照する手順」「評価の指標」の4つがいわば「監査基準」ですので、この監査基準通りに作業が行われたのかを、記録を見ながら確認します。
ただ、これだけではあまり面白くないので、次に、右下の「評価の指標」に着目をします。この評価の指標が達成できたかどうかを、記録を見ながら確認するんですね。もし、問題があれば、不適合や改善の機会を指摘できるでしょう。そして、指摘された側は原因を探求し、是正することで、改善が果たせるということですね。
こういう監査ができると、単に記録があるかどうか、記録にハンコが押されているかどうかだけを見る以上の監査ができるでしょう。このようにタートル図はとても便利なので、ぜひ皆さん、これを参考にして、作ってみてくださいね。
はい、というわけで、3回に渡って内部監査における記録のうまい扱い方について解説をしましたがいかがだったでしょうか。内部監査で記録をうまく扱うには、監査基準についてもしっかりと事前に理解しておかないといけないし、タートル図はそれをサポートしてくれるよいツールですよ、というお話でした。
前準備が大切という、ごく当たり前の面白みのない結論でしたが、仕事は何だってそうですけど、やっぱり段取り八分と言われるように、前準備は重要ですよね。