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2024年実施『ものづくり補助金』=経産省PR資料を読む

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おはようございます!マネジメントオフィスいまむらの今村敦剛です。

11月20日、経産省は2023年度補正予算のPR資料を公開しました。その中で、2024年実施の『ものづくり補助金』について、資料から読み取れることを考察します。

『令和5年度補正予算案の事業概要(PR資料)』はこちら

2024年実施『ものづくり補助金』資料

ものづくり補助金は「中小企業生産性革命推進事業」の一環として実施をされています。(中小企業生産性革命推進事業とは、ものづくり補助金、持続化補助金、IT導入補助金、事業承継補助金の総称です)

以下の資料は「中小企業生産性革命推進事業」についての資料ですが、この中からものづくり補助金に関する部分を読み解きます。

2024年実施『ものづくり補助金』事業目的

生産性向上に取り組む中小企業・小規模事業者の設備投資、IT導入、国内外の販路開拓、事業承継・引継ぎを補助し、切れ目なく継続的に、成長投資の加速化と事業環境変化への対応を支援することを目的とする。

この事業目的は、従来のものとほとんど変わりがありません。ただしこの次の「事業概要」を読むと、今年との違いが浮き彫りになります。

2024年実施『ものづくり補助金』事業概要

(1)ものづくり・商業・サービス生産性向上促進事業(ものづくり補助金)中小企業等が行う、革新的な製品・サービスの開発、生産プロセス等の省力化に必要な設備投資等を支援する。

これまでものづくり補助金には「省力化」というキーワードは使われていませんでした。この一文を読むと、2024年は「省力化」という観点が重視されることが伺えます。

これは、この後の申請類型の表をみてもらったらわかりますが、生産プロセスの見直しに関しては「省力化」につながるものでなければならないのではないかと思われます。一方、新製品・新サービスの開発については、必ずしも「省力化」は求められないと思わます。冷静に考えると当たり前なんですが、例えばテスラの電気自動車は、その驚異的な加速力や、長時間無充電で走行できる航続距離の長さの点で、従来の電気自動車と比べて革新的な新製品です。しかしテスラの電気自動車が省力化につながるものとは言えません。このように、新製品・新サービスの開発は、省力化に繋がらないものもありうるのです。

2024年実施『ものづくり補助金』申請類型

新たに省力化(オーダーメイド)枠という申請類型ができました。これは最大8,000万円(大幅な賃上げに取り組む場合は最大1億円)ですが、「オーダーメイド」という言葉が指すように、既成の設備を使って省力化に取り組むのではなく、特注の設備(FAマシンなど)を導入することを想定しているのだと思われます。既成の設備(カタログに載っているような設備)を使っての省力化は、来年から公募される新しい補助金(中小企業省力化投資補助事業)を使え、ということなのだと思います。

また②の製品・サービス高付加価値化枠のうち、通常類型は従来の通常枠、また成長分野進出類型(DX・GX)は、従来のデジタル枠、グリーン枠の後継類型と思われます。ただ、この類型は「製品・サービス高付加価値化枠」ですから、製品・サービスの新規開発か改良が目的であって、生産プロセスの見直しがこの類型に該当するかどうかは今のところはわかりませんね。

なお③のグローバル枠は、従来のグローバル市場開拓枠と変わらないように見受けられます。

2024年実施『ものづくり補助金』の成果目標

付加価値額が事業終了後3年で9%以上向上する事業者割合が50%・事業化を達成した事業者の給与支給総額が、事業終了後5年時点で、年率平均+1.5%以上向上

これも従来とは変わっていないと思われます。

  • B!

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