おはようございます!マネジメントオフィスいまむらの今村敦剛です。
12月21日、首相官邸や各省庁が、新補助金「中小企業省力化投資補助事業」の対象製品イメージを明らかにしました。どのような省力化機器が補助金の対象になりうるかを見てみたいと思います。
『国内投資拡大のための官民連携フォーラム』における岸田首相発言
12月21日、岸田総理は、総理大臣官邸で国内投資拡大のための官民連携フォーラムを開催しました。その中で岸田首相は、中小企業の省力化について以下のように述べています。
さらに、中小企業の省力化投資ですが、石野製作所のような製品・サービスを利用するような投資を、サービス産業を中心に、中小企業が実施することで、人手不足解決と労働生産性向上を同時に実現してまいります。
突如「石野製作所」とい具体的な社名が挙がっていますが、石野製作所とは回転寿司コンベアの開発・生産を行っていることで有名な石川県の企業です。この企業が国内投資拡大のための官民連携フォーラムで資料を提出し、中小企業の省力化への提言を政府に行いました。その提言を受けて、首相は上記の発言をしたようです。
ここから、「中小企業省力化投資補助事業」では、回転寿司コンベアのような製品が対象になりうることが想定されます。
なお首相は「サービス産業を中心に」とも発言をしています。製造業の省力化よりもサービス業の省力化に力を入れるとも解釈できる発言です。すくなくとも「中小企業省力化投資補助事業」では、サービス業の省力化機器もそれなりに対象となることが想像できるでしょう。
「中小企業省力化投資補助事業」はサービスも対象なのか?
上記の首相発言では「石野製作所のような製品・サービスを利用するような投資を…」と述べています。「サービス」と書いていることから、「中小企業省力化投資補助事業」は製品や機器だけではなく、サービスも対象になりうるのかもしれない可能性が見て取れます。
確かに省力化につながるサービスというものもありえます。例えばクラウド型の会計システムや在庫管理(備品管理)システムでは、運用・保守の負荷を軽減できたり、物理的な障害対応を運営者に任せられるという点で、省力化につながります。
ただし注意が必要なのは、これまで公開された経産省の補正予算PR資料や『国内投資促進パッケージ(施策集)』では、「サービス」という言葉はひとつも見当たりません(機器・製品としか書いていません)。ですので、サービスが対象になるかどうかは、続報を待つしかないでしょう。
『国内投資促進パッケージ(施策集)』から見える「中小企業省力化投資補助事業」の対象製品
一方、経産省を始めとした各省庁は、12月21日に『国内投資促進パッケージ(施策集)』という資料を公開しました。ここに「中小企業省力化投資補助事業」に関する資料が公開されています。
内容はほぼ、12月14日に公開された、経産省の補正予算PR資料と同じですが、『国内投資促進パッケージ(施策集)』のP169に掲載されている資料では、対象製品のイメージが4つほど新たに例示されました。以下に抜粋します。
このような製品が、「中小企業省力化投資補助事業」の対象製品になりうることがイメージできますね。
「中小企業省力化投資補助事業」の対象製品はあくまでも汎用製品
なお、経産省の補正予算PR資料と同じですが、『国内投資促進パッケージ(施策集)』にも書いているとおり、「中小企業省力化投資補助事業」の対象製品はあくまでも汎用製品です。汎用製品とは、特注品ではなく、メーカー等がカタログとして掲載している製品のことを一般的に指します。
個別にカスタマイズするような製品やオプション品などは、「中小企業省力化投資補助事業」の対象にはならない可能性が濃厚です。