おはようございます!マネジメントオフィスいまむらの今村敦剛です。
認証機関であるLRQAは「ISO 9001の国際規格案(DIS)が2025年6月に発行される予定」と発表しました。この情報は信用していいのでしょうか?他の情報源と比較して確認してみます。
ISO/TC176/SC2の公式アップデート
ISO 9001改訂を担う委員会ISO/TC176/SC2は、4月8日にISO/TC176/SC2も公式なアップデート情報を公開しました。
それによると、2025年3月31日~4月4日にパリで作業部会(WG29)が開かれ、DISの準備に着手したと報告しています。公式ページでは「次のステップはDIS準備」とだけ示されており、具体的な公開月までは明記されていませんね。
Quality Austriaの見解
オーストリアの第三者認証機関Quality Austriaは、改訂スケジュールを以下のように示しています。
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CD2処理:2025年1月~6月
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DIS(草案公開):2025年7月~2026年3月
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FDIS(最終草案公開):2026年4月~6月
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正式発行:2026年7月~9月
このスケジュールでは、DISの公開は7月以降とされており、LRQAの「6月説」よりもやや後ろ倒しと見ています。
SGSの予測
認証機関のSGSは、ISO 9001のDIS発行を「2025年末頃」と予想しています。さらにFDISは2026年5~6月、その後正式発行は2026年9月としています。こちらもLRQAより半年ほど遅いスケジュールですね。
LRQA自身の発表
改めてLRQAの最新リリースを見ると、「ISO 9001のDISは2025年6月に予定」と明記されています。ISO 14001のDISの公表も2025年5月予定と書かれており、LRQAの情報が本当ならば、ISO9001も14001も、まもなくDISが公開されることになりそうです。
このように情報源ごとに見解にズレがあり、LRQAの「6月DIS公開説」は、やや早めの見立てと言えるでしょう。
ただISOの公式情報によると、現在の規格開発のステージが30.92で、あと2ステップほどで委員会草案が承認されますので、DIS6月公開も不可能ではなさそうです。
いよいよ改訂版のDIS公開が近づいてきましたね。どんな変更がなされるのでしょうか。