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ものづくり補助金申請書を読みやすくするためのWordテクニック(その3)

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おはようございます!マネジメントオフィスいまむらの今村敦剛です。

これまで僕が(悪戦苦闘して)見つけた「ものづくり補助金申請書を読みやすくするためのWordテクニック」紹介3回目です。今回は図・写真の挿入について説明します。

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図・写真の挿入について

よく言われるのが、審査員が1つの申請書を読んで評価する時間は20~30分程度だということです。大量の申請書を短期間に評価して事務局(中央会)に報告することが求められており、かなりタイトなスケジュールで読んでいるといわれています。20~30分で読んで評価するとなると、文字で書かれていることすべてを熟読することはできません。したがって、図や写真を入れ、文字に書かれている情報を捕捉すると、読み手である審査員はぐっと読みやすくなります。

ここで注意したいのは、なんでもかんでも図・写真を入れればよいということではありません。あまり内容と無関係なものは入れないほうがよいでしょう。「この写真は一体、補助事業と何の関係があるんだ?」と疑問を抱きかねないからです。一度疑問を持つと、ハロー効果によって、その他の部分も疑いの目で読まれてしまう可能性があります。

僕が図・写真を入れる基準としているのは次のようなことです

  • 文字で書くと冗長になるところを一目でわかるようなもの(例えば市場の伸びの進展を表す棒グラフ等)
  • 製造・加工しようとしている製品のイメージ図(または現物)
  • 製造・加工しようとしている製品が最終的にどのように使われるのかイメージできる図
  • 強みを示す証拠としてのマスコミに取り上げられた実績(新聞記事やテレビ番組のキャプチャー)
  • 導入する機械装置等の写真・イメージ図
  • 設計やレイアウトに特徴(≒革新性)がある場合は図面やレイアウト図

今まで提供を受けた資料の中で、さすがにこれは使えないだろう……と思い、図・写真を入れなかったケース

  • 文字でも容易に伝えられるもの(例えば自動車はどんなものかみんな知っているので写真はいらない)
  • 外観上は一般的な製品と区別できないもの(例えば特別な材料を配合したうどんの写真。見た目は普通のうどん)
  • 補助事業と関係のないもの(社長が熱心にやっている地域貢献活動の写真等)
  • ISO9001などの登録証
  • 全工程の詳細な写真(全部はいらない。生産プロセスの改善をする部分を中心に)
  • 社員全員の集合写真(勉強会をしている写真などならまだしも……)

文字に隠れないように(文字が隠れないように)写真を挿入する

どの写真を挿入するかを決めたら、いよいよ挿入です。しかしWordの挙動の関係で、写真を挿入すると写真が文字に隠れてしまう場合や、文字が写真に隠れてしまう場合があります。こういうところが、本当にWordはダメな子だなあと思うところですよね。。

なぜこんなことになるかというと、行間の設定が「固定値になっている上、図の書式が「行内の折り返し→行内」になっている場合に、文字にかぶってしまう可能性がある、ということです。文字だけの説明じゃわからないですね? 改善方法はちゃんと写真で示したいと思います。

まず、行間の設定が固定値になっているとはどういうことでしょうか。

[ホーム]→[段落]→[行間のオプション]をクリックすると、ダイアログがでます。このダイアログの赤丸のところが「固定値」となっています。どういうわけか、Wordで文書を作っていると、ここが固定値となっている箇所があります(おそらくどこかからコピペをしたときに、書式まで一緒にペーストされるのだと思いますが)

これが「固定値」だと、図が隠れるんですね。固定値を解除する方法は簡単です。行間を設定したい文を選択したうえで、[ホーム]→[段落]→[1.0]を選んでください。

これで行間隔が固定値でなくなりますので、表を貼り付けても隠れたりかぶさったりすることはなくなります。ただし表のレイアウトオプションで「行内」を選択するようにしてくださいね。

写真挿入(まわり込みを整える)

写真を挿入すると、どうもおさまりが悪いな……と感じることがあります。例えば文章と図の間にページ区切りが入ってしまうような下記のような状態ですね。これは先日も解説した「泣き別れ」の状態です。

こういう時は「回り込み」というWordの機能を使えばきれいに見せられる……と思いきや。。Wordの標準の機能だと、できなくはないのですがなんとなく散漫な感じがして美しくありません。特にこの例だと、キャプション(図や表の説明書き)のおさまりが悪いですね。

こういう時は「表」を使うという手があります。[ホーム]→[表]で、1行×2列の表を挿入します。すると本文のところに表が現れます。

この表の中に、文章と図を入れてしますのです。こういう感じですね。表の罫線を「枠なし」にすると、あたかも回り込みができているようにきれいに見えます。これで「泣き別れ」だった本文と図も、同じページに収まりました?

 

これでページの余白も少なめに効率的に文章が格納できます!

 

次回は最終回です。キャプションの入れ方と、その他の諸注意事項を解説します?

  • B!

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