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2020年度税制改正大綱決定。中小企業税制まとめ

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おはようございます!マネジメントオフィスいまむらの今村敦剛です。

12月12日、政府・与党は2020年度の税制改正大綱を決定しました。中小企業等支援のための3つの新しい税制措置について、まとめます。

令和2年(2020年)度税制改正大綱はこちらから確認できます

中小企業におけるオープンイノベーションに係る措置の創設

中小企業とベンチャー企業の協働によるイノベーションを推進し、これにより、中小企業が自らの事業の革新を図ることを応援するために、中小企業からベンチャー企業への出資について、所得控除を認める措置を創設する。

中小企業者で対象法人に該当するものが、令和2年4月1日から令和4年3月31 日までの間に特定株式を取得した場合には、その取得価額の25%の所得控除ができるそうです。国税だけではなく、地方税(法人住民税、法人事業税)についても、優遇されるもようです。

交際費等の損金不算入制度

地域活性化の中心的役割を担う中小企業の経済活動を支援する観点から、中小企業における交際費課税の特例については、見直しを行うことなく2年延長する。

具体的に言うと、原則として、資本金が1億円以下の中小法人は、(A)交際費等のうち、接待飲食費50%相当額以下の金額、または(B)交際費等の金額の年800万円(定額控除限度額)以下のいずれを損金算入するかを選択できるのですが、この特例措置が延長されます。

5G投資支援税制

地域経済やコミュニティの維持・活性化といった地域課題の解決に資するローカル5Gについて、地域の中小企業等においても設備投資を促進するため、一定の償却資産に係る固定資産税の特例措置を創設する。

今回の税制改正大綱の目玉とも言える、5G投資支援税制です。電波法の規定によりローカル5G無線局に係る免許を受けた者が、新たに取得した一定の償却資産(5Gに関する設備等)に係る固定資産税について、課税標準を最初の3年間価格の2分の1とする特例措置です。(令和4年3月31 日まで)

中小企業でローカル5G無線局の免許とか、ハードル高すぎない?と思うかもしません。ここで対象となるのは、例えばIoTを利用したスマートファクトリーサービスを提供する中小ベンチャー企業などでしょうかね。、5Gを使ったスマートファクトリーサービス(通信インフラを活用した製造ラインの自動化)を、工場内など限定で提供する企業に、国は電波の利用免許を与えます。そういう企業が行う設備投資について、固定資産税を3年間半分にする、というものでしょう。

これは中小企業に限った話ではありませんが、中小企業に対してももちろん適用されるという意味で、税制改正大綱の前文で触れられていたのだと思います。

  • B!

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