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「男の産後うつ」についての研究は欧米発のものが多い印象(主観です)

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おはようございます!マネジメントオフィスいまむらの今村敦剛です。

先日、僕が「男の産後うつ」だったという記事を書いたあと、マスコミ2社から取材依頼がありました(全国紙と全国キー局)。どっちも断ったのですが、「男の産後うつ」って名乗る人は珍しいんですね。今日は自分の体験というより、学術的研究について紹介します。

海外での「男の産後うつ」の研究結果について

日本における「男の産後うつ」に関する記事では、よく「新しい父親の10%程度が産後うつになる」と言われることが多いように思います(以前そういう記事を見たのですが、いま探したら記事へのリンクがなくなっていました……すみません💦)

海外の研究結果を見ると、結構この割合がばらついています。

例えば英国のNational Childbirh Trustという団体の研究によると、およそ1/3の新しい父親が精神的な健康を害していると公表されています。

英国医療研究評議会(MRC)とロンドン大学の研究者によって行われた調査では、母親の39%、父親の21%がうつ病エピソードを経験しており、子どもが生まれた最初の年に最も高いリスクがあることが明らかになっています。(この調査では、両親の年齢が低いことや、社会的貧困の高い地域に住んでいることと、親のうつ病発生率の相関があることも触れられている)

という感じで、男性の10%~30%程度という範囲で、結果がばらついています。バラつきの理由には、サンプリングの問題もあるし、「産後うつ」の定義の問題もあるでしょうし、もしかしたら調査者によるバイアスもあるのでしょう。

男の産後うつの原因として挙げられる「環境説」と「ホルモン説」

男の産後うつの原因として、男性をとりまく環境が変わることが触れられることが多いです。子供が生まれて生活が一変するので、その変化についていけずにうつになる、というものですね。

ところで一般的には、女性の産後うつはホルモンバランスに原因があると認知されています。ホルモンバランスとの関係がない男性の産後うつを、産後うつだとは認めない考え方もあるのですが、下記の研究(米国の研究)によると、男性もホルモンバランスが崩れるという研究結果も見られます。具体的にいうと、テストステロン値がどういうわけか変動するようです。

なぜ産後に男性のテストステロンが低下するのか、理由はよくわかっていないのですが、配偶者や子どもに危害を加えないようにするためではないか、という説があるようですね。別の研究成果でも指摘されていることですが、夫のテストステロンが低下することにより、妻の産後うつを低減する可能性があるのだそうです。反対に、夫のテストステロンが高い状態だと、育児に問題が生じる可能性が高いらしい。妻や子どもを攻撃しちゃうからね。

面白い研究結果だなあ。もしかしたら長い人類の歴史において、集団内の女性や子どもを守るために、男性はテストステロンを下げるように進化したのかもしれないですね。で、男が産後うつになるのは、その副作用というか、エラーというかバグなのかもしれないと想像をさせます。

「男の産後うつ」に関する研究は欧米発のものがほとんどではないか

まだまだ「男の産後うつ」のメカニズムはわからないことだらけなんですが、こういう研究成果は欧米のものがほとんどといっていい状況です。日本語の文献ではかなり少なく、どうしても欧米が一歩先を行っているという感を強く覚えます。

日本は少子化先進国なんだから、こういう分野の研究を手厚くして、子どもの育成環境を少しでも良くして出生率を上げる(もしくは維持していく)ことにつなげることは、意義深いことだと思うんですけどね。

  • B!

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