おはようございます!マネジメントオフィスいまむらの今村敦剛です。
3月3日、岸田文雄首相は、首相官邸で記者会見を行いました。その中で、中小企業の事業継続・事業復活に向けたパッケージを取りまとめ、展開することを表明しました。かんたんに解説します。
中小企業活性化パッケージ①資金繰り支援
- 融資の条件変更(筆者注:一般的には月の返済額減額や返済期限の延長等)を閣僚から金融機関へ要請
- 実質無利子無担保での融資を6月末まで延長(筆者注:民間金融機関、政府系金融機関ともに現行は3月末まで)
- 15年の融資期間を20年に延長(筆者注:これは運転資金のことだと思われます。設備資金はもともと返済期間が最長20年)
- 資本性劣後ローンによる支援も来年度末まで延長
「最後に中小企業活性化パッケージについて申し上げます。感染拡大が続く中、年度をまたいだ中小企業の事業継続と新型コロナ後を見据えた事業復活に向けた果敢な挑戦を支援するための活性化パッケージを取りまとめ、展開いたします。パッケージの1つ目は、資金繰り支援です。融資の条件変更への対応について担当閣僚から金融機関に要請するなど、年度末の資金需要に対応いたします。加えて年度をまたいだ事業継続を支援するため、年度末を期限とした実質無利子無担保での融資を6月末まで延長するとともに、事業者の返済負担を軽減するため、15年の融資期間を20年に延長いたします。あわせて、事業者の財務基盤を強化するため、資本性劣後ローンによる支援についても、来年度末まで延長いたします」
中小企業活性化パッケージ②収益力改善・再チャレンジ支援
- 認定支援機関による伴走支援(筆者注:これが具体的になにを指すのかは不明。経営改善計画のことか)
- 中小企業の事業再生などのガイドラインを策定し経営者の退任を原則としない形での事業再生を推進(筆者注:「中小企業向け私的整理ガイドライン」の策定のことと思われる)
- 全国47都道府県において、収益力改善事業再生再チャレンジを一元的に支援するための体制を整備(筆者注:再生支援協議会や経営改善支援センターの強化のこと?
「パッケージの2つ目は、増大する債務に苦しむ中小企業の収益力改善事業再生、再チャレンジの総合的支援です。まず金融機関や税理士など、全国3万以上の認定支援機関の総力を結集することで、中小企業の収益力改善のための伴走支援を徹底いたします。その上で必要な場合には、金融機関の協力のもとで債務カットなどを行いつつ、収益力の改善の取り組みが円滑に進むよう、中小企業の事業再生などのガイドラインを策定し、経営者の退任を原則としない形での事業再生を推進いたします。全国47都道府県において、収益力改善事業再生再チャレンジを一元的に支援するための体制を整備し、地域全体で苦しむ中小企業の支援に取り組んでいきます。」
中小企業活性化パッケージの詳細は3月5日に萩生田光一経済産業相から発表
なお、首相会見では「詳細は明日、萩生田光一経済産業相から発表いたします」とのことでした。3月5日に何らかの発表があるようです。