おはようございます!マネジメントオフィスいまむらの今村敦剛です。
今回は危険物の取扱、その中でも少量危険物とも呼ばれる指定数量未満の危険物の貯蔵にあたっての技術的な基準について、基本的な点にしぼって解説をします。
動画でも解説しています(無料・登録不要)
指定数量未満の危険物(少量危険物)の貯蔵にあたっての技術的な基準
少量危険物について、条例で定められた技術上の基準を満たした貯蔵所とはどういう場所なのかについて解説をします。
貯蔵所の技術的な基準は、一言で説明できるほど簡単なものではありません。市町村の火災予防条例を見ていただいたらわかりますけど、めちゃくちゃたくさん書いています。ですのでここでは、ほんの一部だけを紹介します。また、貯蔵所の技術基準は、自治体によって異なる恐れがありますので、ご自身の自治体の火災予防条例等を必ず確認してください。
まず基本的には遮光や換気が必要ですね。また、温度が高くなると発火する恐れもありますから、温度管理等も重要です。係員以外の者をみだりに出入りさせてはいけません。施錠をするというのも一つの方法でしょうけど、鍵をかけていても誰でも鍵を使って出入りができたら本末転倒ですので、アクセス管理が必要でしょうね。また、標識・掲示板を設ける必要もあります。これについては、あとのスライドで解説します。
保管場所で容器を積み重ねて置く場合は、高さ制限もあります。屋外貯蔵の場合は、空地の幅…つまり火が燃え移らないような空間を確保する必要もあります。屋内貯蔵の場合は、窓や出入り口に防火設備を設ける必要がありますね。具体的には、防火戸・防火窓を設けるということですね。そして屋内貯蔵の場合、危険物が浸透しない構造とするとともに、適当な傾斜をつけ、かつ、ためますを設ける必要もあります。ためますとは、部屋の隅などにあるくぼみのことで、万が一危険物が流れ出たときにはためますに集まるようにして、外部に流出しないようにするものです。
技術的な基準を守らないと罰則も
これ以外にも基準はたくさんありますが、こうしたことを守らないと罰則があります。神戸市の場合だと30万円以下の罰金ですね。ただ、お金を払えばいいというものではありません。従業員の生命や地域の環境保全にかかわることですので、事故が起こると会社のイメージが失墜します。30万円ではきかないくらいのダメージになりますので、必ずこうした基準は守ってください。
少量危険物の貯蔵所に求められる標識について
最後に、技術基準でも求められている標識について説明をします。ここにあるような標識を、貯蔵所等に設けることが求められています。この3点セットだと覚えておけばよいでしょう。よく見かけますよね、こういう標識。なお、こうした標識もサイズが規定されています。たまに近所を歩いていると、こうした標識を掲示はしているんだけど、文字が消えてしまっているみたいな工場を見かけることがあります。それは法令違反ですので、注意をしてくださいね。