おはようございます!マネジメントオフィスいまむらの今村敦剛です。
製造業でよく取り上げられる「4M変更管理」を解説します。2回目の今回は、変更管理の対象を洗い出すための切り口である「4M」について、もう少し詳しく説明します。
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【初心者向け】4M変更管理 なにはともあれ基礎のキソ(1)
おはようございます!マネジメントオフィスいまむらの今村敦剛です。 製造業でよく取り上げられる「4M変更管理」を解説します。初回の今回は、4M変更管理とは何なのかを簡単に説明します。 動画でも解説してい ...
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「4M」とはなにか
管理の対象となる変更にはどのようなものがあるのでしょうか。これは一般的に「4M」と呼ばれる切り口で考えます。4Mとは、製造や品質管理のフレームワークとして知られており、Man(人)、Machine(機械)、Material(材料)、Method(方法)の4要素の頭文字を取ったものです。
なお、それぞれの変更には、計画的な変更と、突発的な変更があります。
こうした変更があった場合には注意が必要で、品質に与えるリスクに応じた管理が求められます。
Man(人)に関する変更
まずMan(人)ですが、現場で働く「人」にまつわる変更です。
計画的な変更には例えば、(人事異動やシフトによる)作業者の変更、(人事異動やシフトによる)検査員の変更、ローテーションによる作業者・検査員の変更、休日明けなどがあります。突発的な変更には、突発的な有給休暇取得・事故・急病による作業者の変更などがあります。
Machine(機械)に関する変更
続いてMachine(機械)です。製造に関連する機械や設備、器具等にまつわる変更です。
計画的な変更には例えば、設備・計測機器の新規導入、設備の変更・改良・保守・移設、工具・治具・金型等の新規導入・変更・交換があります。突発的な変更には、通常使用している設備の異常・故障による、異なる設備の使用、通常使用している工具等の劣化等による、異なる工具・治具・金型等の使用などがあります。
Machine(機械)に関する変更
3つめはMaterial(材料)です。使用する材料や部品等にまつわる変更です。
計画的な変更には例えば、原材料・素材・補助材・部品等の変更、材料メーカー・仕入先変更などがあります。突発的な変更には、原材料等の納期遅延、誤納、異品混入等による、異なる原材料の使用などがあります。
Method(方法)に関する変更
最後はMethod(方法)です。生産の方法や手順、ルールなどに関する変更ですね。
計画的な変更には例えば、QC工程表の改定に伴う作業手順の変更、工程の配置・レイアウト・工程条件の変更、加工や製造条件・寸法や公差の仕様の変更、検査基準(AQL等)の変更などがあります。突発的な変更には、機械の故障等による、手作業での作業実施などがあります。
なお、この4Mの他にも、Measurement(測定)やEnvironment(作業環境)を加えて、”5M1E”とする切り口もあります。(今回は説明を割愛します)
次回は、4M変更管理をどのように進めればよいか、その流れ・プロセスを解説します。