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ISO45001:2018 6.1.1 ISO 45001の核心!リスク管理の全体像(2)

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おはようございます!マネジメントオフィスいまむらの今村敦剛です。

ISO45001:2018各箇条解説シリーズ、今回は箇条6.1.1「リスク及び機会への取り組み」ついて説明します。この箇条は、職場をより安全にし、事故を防ぐための核心であると言えます。初回は「リスク」と「機会」について解説します。

前回の記事はこちら

ISO45001:2018 6.1.1 ISO 45001の核心!リスク管理の全体像(1)

おはようございます!マネジメントオフィスいまむらの今村敦剛です。 ISO45001:2018各箇条解説シリーズ、今回は箇条6.1.1「リスク及び機会への取り組み」ついて説明します。この箇条は、職場をよ ...

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ISO45001:2018 6.1.1の規格要求事項(前半)

箇条6.1.1は分量が多いので、まず前半から説明をします。一言でいうと、我が社で取り組むべき「リスク」と「機会」を決めなさい、ということですが、結構複雑でわかりにくい構造をしています。

もっとわかりやすく図で示してみましょう。

箇条6.1.1の前半では、取り組むべき「リスク」と「機会」を決めなさいと言っています。「取り組むべきリスクと機会」というのは、何らかの処置や対策をするリスクと機会、という意味ですね。そして何をもとに「取り組むべきリスクと機会」を決めるかというヒントも、6.1.1に書いています。

一つは箇条4.1、4.2、4.3で決めた内容です。そしてもう一つは、箇条6.1.2.1、6.1.2.2、6.1.2.3、6.1.3で決める内容ですね。つまりここでは、リスク特定からリスク算定、リスク評価までをしっかりやりなさい、と言っているのだと私は解釈しています。

この2つのまとまりは、いわば、リスク特定の情報源なのですが、情報源としては、下(箇条6.1.2.1、6.1.2.2、6.1.2.3、6.1.3)のほうが重視されています。下の方は「考慮に入れる」という言葉が使われていますが、「考慮に入れる」という言葉は、ISOの世界では「考える必要もあるし、採用する必要もある」という意味です。つまり下の内容を情報源にして特定したリスクや機会のうち、少なくとも1つはリスク対策として展開すべき、ということだと私は解釈しています。

このようにして取り組むべき「リスク」と「機会」を決めるわけですが、規格ではリスクと機会には種類が4つあると言っています。それがこの4つです。上の2つは労働災害に直接結びつきそうなリスクや機会のことで、下の2つは労働災害に間接的に結びつきそうなリスクや機会、とまずは理解しておくとわかりやすいでしょう。

こうして「リスク」と「機会」を決めるのは何のためなのか?ということが、a)~c)で書かれている、というわけです。

ISO45001:2018 6.1.1の規格要求事項(中盤)

箇条6.1.1の中盤部分です。

何かが変わるときには、それが一時的か永続的かにかかわらず、事前にリスクと機会を評価することが求められています。たとえば、人事異動とか、新しい設備の導入とか、工場が新設・拡張するみたいな変化があるときには事故が起きやすいので、事前にリスクを評価しなさいということですね。

また、機会についても同様です。例えば、換気設備が整っていない古い工場を建て替えるときは、換気設備を整える機会といえますからね。この変更に関する管理は、この後の箇条8.1.3でさらに詳しく扱われます。

ISO45001:2018 6.1.1の規格要求事項(後半)

箇条6.1.1の最後の部分では、文書化の要求があります。

特定されたリスク・機会と、その算定結果、評価結果、そして何らかの対策をすると決めた場合は、その対策の内容までも含んだリスク登録簿・リスク評価表のようなものを作るとか、対策に関する手順書とかを作るというイメージでしょうかね。

文書化の程度は、高リスク産業ではより詳細かつ具体的な文書化が求められるでしょうが、低リスク産業ではそれなりの文書化の程度でよいでしょう。要は自社の事情に応じてやることが重要です。

厚生労働省の資料にリスク評価表の例がありますので、最後にそれをお見せしたいと思います。

箇条6.1.1「一般」は包括的な要求事項

箇条6.1.1は「一般」というタイトルでして、リスクや機会に関する全体的でざっくりとした要求事項です。具体的なリスク・機会の特定、評価、そして対策については、この後の箇条で要求されています。引き続いて、このブログでも解説をしたいと思います。

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