おはようございます!マネジメントオフィスいまむらの今村敦剛です。
先日の沖縄出張では、第一牧志公設市場の近くのホテルに宿泊しました。その際、「あっ、そういえば『ブラタモリ』でこの辺のことをやっていたな」というのを思い出し、付近の歴史探索をしてみることにしました。ガーブ川という那覇中心街を流れる川の暗渠探索です。
ガーブ川とは
Wikipediaによると、ガーブ川とはこんな川だそうです。
ガーブ川(ガーブがわ、我部川)は、沖縄県那覇市の中心市街地を流れる川である。暗渠となっている部分が多く、行政上は河川ではなく公共下水道雨水施設(排水路)として扱われることもある。(中略)那覇市北西部はかつて浅い海が広がっており、ガーブ川下流部も船増原(樋川付近)まで入り江となっていたが、1451年に長虹堤と呼ばれる堤防が造られてから陸化が進んだ。下流部は昭和初期に至るまで湿地帯であったことから地元の言葉で湿地を意味する「ガーブー」よりガーブ川と名付けられた。
第二次世界大戦後の復興において国際通り近くの川沿いに商店街が形成され、やがて川の上にも店舗(水上店舗)が作られた。周辺の市街地化が進み大雨が降るたびに浸水被害が発生する状況となったため、那覇市都市再開発事業の一環として大規模な改修工事が行われることになった。(中略)途中、クレーンが倒れたり周辺の民家が傾くなど難工事であったが1965年3月に完成した。
ブラタモリで取り上げられている
ブラタモリ第33回放送「那覇~那覇は2つある!?~」で、牧志の水上店舗のことが取り上げられています。暗渠がそのまま商店街になってるっていうのが印象に残っていたんですよね。だからすぐに思い出したというわけです。
まずは牧志の市場・商店街の全体像を把握
いやあ、現地にいって驚きましたが、とにかくこの周辺は入り組んでいてわかりにくいんですよね。もともとは戦後の闇市が起こりのようですし、あまりにも店舗が密集したので、川の上にも水上店舗が立ち並ぶ状態のだとか。その川こそがガーブ川なのですが、下記の地図を見てもわかるとおり、「水上店舗」という名称で現代にも名残が見えます。
さて探索!
まずは川が見えるところにやってきました。地図でいうとこのあたりです。太平通り商店街を南東に抜けきったあたりですね。
ごらんのとおり、暗渠がなくなり、川が見えます(ネコも見えます?)。タモさんもここにやってきましたね。かつてはこの川の上に、商店が立ち並んでいたようです。
反対側の太平通り商店街方面を望みます。ちょうどこの建物と建物の間の幅が川幅だったのでしょう。
ところで、ここで本土ではなかなかお目にかからない工事看板を見ました。「磁気探索業務を行っています」って、もしや不発弾の探索かな?と思って調べてみると、案の定その通りでした。これも戦争の傷跡の一つですね。
水上店舗を探索
まずは太平通り商店街に戻ります。写真じゃわかりにくいですが、奥のほうで右側にカーブしています。ここは川沿いの商店街であり、水上店舗ではないのですが、川の線形にそって商店街が形成されているのでしょう。
さてここから太平通り商店街から一つ東側の通りへと移動します。現在では単なる路地裏に見えますが、ここがまさに暗渠であり、ガーブ川の直上です。左側の建物が「水上店舗」と呼ばれる建物ですね。現在は、細長いビルのようになっています。(関西人には「船場センタービルみたいなもの」といったほうがわかりやすいかもしれません)。
国際通り方面にしばらく歩くと、台湾茶屋を見つけました。このあたりから結構観光客も見かけるようになりました。
このようなちょっとした広場のようなところもあります。左側の建物が「水上店舗」ですね。
暗渠になる前はどうだったのか
公設市場の2階食堂街に、かつての牧志地区の写真が掲示されていました。その写真のうち、ガーブ川が見えるものを抜粋します。
下の写真は、南側から北側を見ている写真だと思われます。中央にガーブ川があり、左手が旧公設市場ではないでしょうかね。改修工事がすすんでおり、この時点では水上店舗は撤去されているようです。
これは北側から南側を見た写真でしょうか。右の一連の建物が旧公設市場だと思われます。
下記の写真の左側が新たに建設された「水上店舗」で、右側が建設中の公設市場です。これにアーケードがつけば、ほとんど現在の外観に近くなるでしょうね。
現在の「水上店舗」に入ってみる
現在の水上店舗は2階建ての細長いビルになっています。2階に店舗があるのが見えるでしょ?
その2階は自由に入ることができます。例えば下記の写真のように、商店と商店の間に階段があり、そこから水上店舗の中に入れます。
2階にあがるとこんな感じです。地上の観光客の賑わいが嘘のように静かで、人気がありません……が、営業中の店舗のちらほらあります。
2階からの眺めはこんな感じです。
ここが国際通りに面した、水上店舗のもっとも北側の階段です。ちょっとわかりにくいですね。
わかりにくい上に、非常に入りづらいという?
にぎやかな観光地も、一歩奥に入れば、60年代に改装された建物が今でも健在です。こういう街歩きって楽しいですよね?