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ISO45001:2018 6.1.4 リスクと機会への対応 効果的な対策の考え方とは?(1)

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おはようございます!マネジメントオフィスいまむらの今村敦剛です。

ISO45001:2018 各箇条解説シリーズ。今日は箇条6.1.4「取組の計画策定」を解説をします。特定したリスクや機会に対して、具体的にどう対処するかの取組を準備していきます。今回も例を使ってわかりやすく解説をします。

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箇条6.1.4の位置づけ

前回までの解説では、労働安全衛生に関するリスクや機会、そして会社として守るべきことが何なのかを決めてきたのですが、今日はそうしたリスクや機会に対して、具体的にどう対処するかの取組を準備していきます。ここは労働安全衛生に関するリスクを減らす上でのカギとなる箇条です。

まずは箇条6.1.4の位置づけを見てみましょう。

箇条4では、会社が置かれている状況を考えて、労働安全衛生マネジメントシステムを作って運用することを求めていましたね。箇条5では、そのマネジメントシステムを円滑に回していくために、会社のトップがやるべきことを定めていました。箇条6では、会社を安全で健康的な場所にするために問題になりそうなことをあらかじめ洗い出して対策をしたり、目標を作ったりすることを求めています。今回はそのうち、箇条6.1.4「取組みの計画策定」についてお話をします。

リスクと機会に対処をする全体的な流れ

今日説明をする箇条6.1.4が労働安全衛生マネジメントシステムの中でどのように機能するのかを、リスクと機会に対処をする全体的な流れを追いながら説明しましょう。

リスクと機会を決める際には、箇条4.1や4.2で洗い出したことや、労働安全衛生マネジメントシステムの変更点、労働安全衛生マネジメントシステムのアウトプット(例えば事故件数、ヒヤリハット報告、現場従業員などからの意見・提案など)等、いろいろ参考にするものがあります。

これらを踏まえて、箇条6.1.2.1では危険源を特定しました。

そこから、箇条6.1.2.2および6.1.2.3で、4種類のリスクと機会を特定し、評価をしました。箇条6.1.2.1 c)とd)では、危険源を洗い出す中で、起こり得る緊急事態も想定しました。

そして箇条6.1.3では、働く人や利害関係者のニーズ・期待や、評価をしたリスク・機会を踏まえて、法的要求事項や、我が社として守るべきその他の要求事項を特定しました。

そして箇条6.1.4では、これらの緊急事態、リスク・機会、要求事項へどう対応するかの計画を立てます。

ここで計画したものは、箇条8.2で緊急事態への準備・対応プロセスとして展開されますし、改善が必要なものについては労働安全衛生目標として展開されるかもしれません。現状維持でよいものは、箇条8.1で維持・監視のプロセスとして展開されます。これらの活動結果は、箇条9でモニタリングされ、問題があれば是正処置が施され、その取組結果は経営者にインプットされ、改善され、また先頭に戻る、という流れになります。

リスクと機会に対処をする全体的な流れの例(脚立を危険源とした場合)

以上の流れを、具体的な例を使って説明してみましょう。

まず、現場で脚立の留め金が外れてヒヤッとした、という情報が報告されたとします。これは労働安全衛生マネジメントシステムを運用していくなかで報告されたことなので、労働安全衛生マネジメントシステムのアウトプットと言えます。

ここから、脚立が危険源だと特定されました。また、脚立の留め金が外れて、人が落ちてケガをするというリスクも特定されました。リスクを評価したところ、これは何らかの対処が必要だということになりました。

そこで箇条6.1.4で、取組の計画を立てるわけですが、この計画を立てるにあたっては、2段階で取り組むと考えるとわかりやすいです。第1段階目は、リスクにどう対処するかの大まかな方向性を決めることです。そして第2段階目は、決まった方向性に対して、さらにリスクを減らす方法を検討するという具合ですね。

次回は、計画を作るにあたって取り組むべき第1段階と第2段階がどういうものかを解説します。

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