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【法令解説】化学物質の管理って結局何をやらなきゃいけないの?(1)

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おはようございます!マネジメントオフィスいまむらの今村敦剛です。

化学物質に関連する法律ってたくさんあるんですが、3回にわたり、そうした法律を全体的かつ横断的に説明したいと思います。この連載を読んでいただくと、化学物質に関する法律の全体像がよくわかり、実際の業務で法律を守るための具体的な対策が分かるようになると思います。では一緒に学んでいきましょう!

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ご注意事項

  • 化学物質に関連する法律はたくさんありますので、業種を絞って(しかも主な法律に絞って)解説します
  • 2024年6月時点の法律に基づいた解説です。適宜最新の法令を確認してください

仕事で使う化学物質にはどういうものがあるか(板金・機械加工業を例に)

化学物質とはどういうものでしょうか?科学の世界では、元素や元素同士が結びついたものを化学物質と呼びます。人間の体もこの意味では化学物質といえますが、法律上は単純な気体・ガスや元素そのものは含まれないのが一般的です。また法律では、人工的に合成されるものも、自然に存在するものも含めて化学物質といいます。

化学物質は非常に多く存在するため、すべてを紹介することは難しいですが、中小企業の板金加工業や機械加工業において使用される化学物質を例にすると、ここに書かれているようなものが一般的には挙げられます。これらの化学物質は、加工や製造の各工程で効率的な作業のために使用されますが、化学物質には環境汚染や、ケガ・病気のリスクがあるので、様々な法律で規制をされています。

化学物質に関する法律の全体像(板金・機械加工業を例に)

化学物質を使うことは、どのような法律が関連するでしょうか?これも業種や会社の規模、使っている物質によって、どのような法律が関係するか大きく変わるので説明が難しいのですが、中小企業の板金・機械加工業を例にして説明してみましょう。

化学物質の購入段階では、新規の化学物質を輸入をする場合に限る話ですが、化審法(化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律)が適用される可能性があります。

次に、保管段階では消防法、毒劇法(毒物および劇物取締法)、高圧ガス保安法が関連します。

製造段階では労働安全衛生法が適用されます。環境への排出や残留に関しては、大気汚染防止法、水質汚濁防止法、下水道法、土壌汚染対策法などが適用される場合があります。

廃棄段階では廃棄物処理法やフロン排出抑制法が関連します。

製品が顧客に納品され、海外に輸出される場合には、RoHS指令などの海外規制も考慮する必要があります。

これが全体像です。たくさんありますね。ここからは個別の法律について見ていきましょう。

化学物質の購入段階で適用される法律(板金・機械加工業を例に)

まずは化学物質の購入段階で適用される法律です。ただ、ケースとしてはあまりないと思われますが、新規化学物質を海外から輸入する場合には、化審法という法律に基づいて、事前に手続きが必要です。

例えば輸入した工作機械の指定油として、潤滑油を輸入するというケースが該当するかもしれません。ただし輸入品ならば絶対に手続きが必要だというわけではありません。輸入しようとしているその化学物質が、すでに役所のリストに記載されているもの(役所にとって新規ではない化学物質)ならば、手続きの必要はありません。

次回は保管段階、製造段階に関連する法律を見ていきます。

  • B!

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