おはようございます!マネジメントオフィスいまむらの今村敦剛です。
EUのAI規制法案である"EU AI Act"に関して、6/25時点での最新情報を、かいつまんでお伝えします。(情報源は、The EU AI Act Newsletter #55です)。
欧州委員会、AI法に基づく初のAI委員会高官レベル会合を開催
2024年6月19日、欧州委員会はAI法(EU AI Act)に基づく初の高官レベルのAI委員会(AI Board)の会合を開催しました。この会合は、AI法の正式発効が8月初旬に予定されている中、その実施に向けた基盤を築くことを目的としていました。会場となったのは、ブリュッセルにある欧州委員会のビルで、高官レベルの代表者が一堂に会し、戦略的ビジョンや組織の構築について議論しました。
高官レベルの代表者が一堂に会する初会合
会合には、EU加盟国の高官、欧州委員会の代表者、そして観察者として欧州データ保護監督官が参加しました。また、EEA/EFTAメンバーであるノルウェー、リヒテンシュタイン、アイスランドも観察者として出席し、この重要な会合に立ち会いました。会合の目的は、AI法の実施に向けた初期の準備を整えることであり、そのための戦略的ビジョン、国家ごとのガバナンスアプローチ、初期の成果物、組織的事項などが議題に上がりました。
AI法の戦略的ビジョンと初期成果物
欧州委員会は、AI法の戦略的ビジョンとAI委員会の役割について議論が行われたことを明らかにしました。具体的には、AI法の実施においてAI委員会がどのような役割を果たすのか、また各国がどのようにAIガバナンスを進めていくのかについてのアプローチが話し合われました。これにより、AI技術の発展と規制がバランスよく進められることが期待されています。
組織体制と次回会合の予定
また、AI委員会の組織についても詳細が議論されました。委員会の任務やリーダーシップの選定、意思決定プロセス、さらにサブグループの設立など、組織的な事項についても多岐にわたる議論が行われました。これにより、AI法の実施を円滑に進めるための組織体制が整えられることとなります。
この初会合では、AI法の実施に向けた早期の協力の重要性が強調され、各国間の連携が強化されました。次回の会合は、AI法が正式に発効した後の初秋に予定されており、さらに詳細な議論と具体的な施策の検討が進められる予定です。