おはようございます!マネジメントオフィスいまむらの今村敦剛です。
ISO9001が2025年~2026年にかけて改定が進んでいるというのは当社のブログでも度々紹介しています。しかしISO14001も改定が進んでいます。ただ、あまり大きな変更ではなさそうです。
ISO/TC207の規格改定状況(2024/7現在)
ISO14001は、ISO/TC207という委員会が担当をしているのですが、その委員会による規格の改定状況のページを見ると、2024年7月の段階で以下のようになっています。"ISO 14001:2015/CD Amd 2"というのがありますね。
"ISO 14001:2015/CD Amd 2"をクリックすると、状況がもう少し詳しくわかります。たしかに"Under development"(開発中)と書かれていて、ドラフトが委員会によってレビュー中というコメントも見えますね。
ところで"ISO 14001:2015/CD Amd 2"とあるように、"Amd"(追補改定)は第二弾と書かれています。第一弾は何だ?と思うかもしれませんが、これは2024年2月に気候変動に関する文言が箇条4.1と4.2に盛り込まれた追補改定のことを指します。
大幅な変更ではないのか?
追補改定版が作成中ということは、既存の規格(2015年版)に簡単な改定が加えられるだけということのようです。
なぜISO14001も最後の改定から10年近く経つのに、検討されているのが簡単な追補改定であり、大幅な変更ではないのでしょうか?これはおそらく、2021年に行われたISO14001ユーザー調査結果と関係があると思われます。この調査結果は2023年4月に公開されましたが、結果としては大幅な改訂に賛同しないという声が多くあったようです。
こうした結果を受けて、大幅な改定が見送られているのだと(ぼくは勝手に)推測をしています。
では何が変わるのか?
じゃあ追補改定の第二弾として何が変わるのでしょうか。これはISO/TC207の公式な告知を見てもよくわかりませんが、一部の噂としては
- 2021年に改定されたISOマネジメントシステム規格の「調和させる構造」(harmonized structure)への適用(つまりマネジメントシステム規格の箇条番号や箇条タイトルなどを統一しようというルールが2021年に変わったので、それにあわせた変更)
- ISO 14001附属書Aの記述の明確化
あたりではないかと推測されています。追補改定なので、規格要求事項そのものの変更はない、というのが大方の見方のようですね。
ISO14001追補改定の第二弾はいつ発行されるか?
ISO14001追補改定の第二弾はいつ発行されるのでしょうか?これもまだよくわかりませんし、委員会での議論の成り行き次第でしょうが、2024年7月時点では、委員会原案(CD)に対するコメントを締め切った段階(Close of comment period)のようです。ですのでまだあと最低でも1年くらいはかかるんじゃないでしょうかね?(適当です)
一部の界隈の噂に過ぎませんが、2025年の半ばから後半くらいではないかという声もあります。