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部下に過剰な期待をかけて次々と潰してしまった管理職としてのぼくの失敗

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おはようございます!マネジメントオフィスいまむらの今村敦剛です。

週末のエモブロです。初めて部下を持ったときに、部下が次々と辞めていくという経験をしました。ダメな上司ですよね💦あの頃、部下に対して多くの期待を寄せていましたが、今振り返ると、それこそが問題だったのだろうと思います。

初めての部下と過剰な期待

先日、ある会社の社長と話していて、ふと自分が初めて部下を持った時のことを思い出したんですよ。30代前半の頃でしたが、当時のぼくは、上司として、明らかに気負っていました。ぼくを管理職に任命した上司の期待に応えなければという思いから、部下に対しても「これくらいはやってもらわないと困る」っていう期待を持っていたんですよね。でも、20年たって振り返ってみると、その期待は重すぎたなって思うんですよ。

当時、ぼくは部下に対して「これをやってほしい」とか「こういう役割を果たしてほしい」と具体的に伝えるところからはじめました。そうすることが「セオリー」だと、どっかで学んだからですね。

期待を伝えたので、これで彼らもその期待に応えてくれるだろうと思ってたんですよ。でも、現実はそんなに簡単じゃなかったんですよね。期待通りに動いてくれない部下を見るたびに、僕はイライラしてました。「なんでちゃんとやらないんだ?」って、表向きは優しい上司を演じながらも、心の中では不満だらけでした。「部下は上司の期待に応えるべきだろう」って考えに、ぼく自身が支配されていたと言っても良いと思います。

部下への期待は自分自身への過度なプレッシャーから来ている

なぜ「部下は上司の期待に応えるべきだ」と思い込んでいたかといと、自分自身がそうしてきたからにほかありません。ぼくは昔から、他人の期待に必死で応えようとしてきました。仕事では上司や同僚の期待を裏切らないよう、真面目に取り組んでいましたし、約束は必ず守ってました。やると決めたことは全力でやって、残業だって笑顔で引き受けて、家庭の時間まで犠牲にしてました。それで「頼りになる社員」って評価を受けてたんですけど、内心はいつもボロボロだったんですよね。

ぼくは、他人から認められないと、自分には価値がないと思い込んでました。だからこそ、何事も先手を打って準備して、コントロールできることはすべてやってました。それが部下として当然のことだと思ってたんですよね。

でも、そうやって完璧を求めるうちに、次第に自分を追い詰めてしまったんです。どれだけ仕事の成果を出しても、「もう十分」とは思えなくて、いつも「もっとやらなきゃ」って気持ちが消えませんでした。そうやって30代までは乗り切れましたが、40代になって心身ともに疲れ果てて、体調を崩してしまい、夜も眠れなくなってしまいました。

僕が演じていた「優秀な自分」は、実は自分自身を壊していくものだったんです。

「優秀な部下」の本当の気持ちやストレスに気づくことができるか?

今になって振り返ると、たとえ当時の部下がぼくの期待に応えてくれたとしても、ぼくは彼らの本当の気持ちやストレスに気づけなかっただろうなと思います。だって、ぼく自身が、期待に応え続けるストレスに気づかずに、病んでしまうくらいですからね。そういうストレスがあるということさえも、思いも至らなかったことでしょう。

結果的に、当時のぼくの部下はどんどん辞めていきました。でも、それは彼らが無能だったとか、やる気がなかったわけじゃないんですよね。実際には、ぼくが部下に対して過剰な期待を抱きすぎていたのが根本原因です。その期待に応えられないことに対してイライラしていた自分や、期待に応えられない部下の気持ちをわからない自分に問題があったんだと思います。

自分の期待通りにならない部下にイライラするのは筋違い

部下に期待すること自体は悪いことではないと思います。誰だって、自然に他人に期待をするものです。でも、その期待通りにならないからってイライラするのは筋違いなんですよね。こちらの期待に対して部下がどういう行動を取るか、どう成長していくかは、結局は部下自身が決めることです。上司がそれに対して過度に口を出したり、期待を押し付けたりするのは、最悪、部下を潰してしまうことになりかねません。

もし、部下が上司の期待に応えられないことがあったとしたら、それは部下自身が悪いのではなく、上司としての自分の期待が過剰すぎたり、会社の仕組みに問題があるんじゃないかと今では思います。会社の仕組みに問題があるというのは、たとえば、特定の人の個人的な能力に頼りすぎる属人的な組織になっているとか、その人がいないと仕事が回らない組織になっている、という意味ですね。

部下が期待に応えられないと感じたときは、まずは立ち止まって、自分の期待を見直すことが必要なんだと今は思います。部下がどう成長していくかは彼ら自身が決めること。上司としては、その成長をサポートする環境を整えことしかできなくて、その結果として部下がどう成長するかは神のみぞ知る、なのではないかなと思います。

  • B!

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