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注意喚起でヒューマンエラーが減ると本気で思ってる?対策の基本を解説!(1)

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おはようございます!マネジメントオフィスいまむらの今村敦剛です。

3回にわたって『ヒューマンエラー対策の基本』についてお話しします。ヒューマンエラーは、誰にでも起こり得るミスですが、これを放っておくと大きな事故やトラブルにつながることもあります。ヒューマンエラーはどうやったら防ぐことができるのか?という質問を受けますので、その方法を整理してご紹介します。

動画でも解説しています(無料・登録不要)

ヒューマンエラーとは何か

まず、「ヒューマンエラーとは何か」を理解しておきましょう。ヒューマンエラーには、大きく分けて「うっかり型」と「手抜き型」の2種類があります。

「うっかり型エラー」は、注意が足りなかったり、記憶違いで起こるミスのことです。例えば、急いでいてうっかりコーヒーをこぼしてしまったりみたいな、誰でもやっちゃいそうなミスですね。一方、「手抜き型エラー」は、「早く終わらせたい」「楽をしたい」という気持ちから、ルールを無視して起きるミスです。例えば、フォークリフトを使って無理に電球を交換しようとして事故を起こす、みたいなケースですね。どちらも大きな事故につながる可能性があるので、しっかりと対策を考えることが大事です。

ヒューマンエラー対策の基本

ヒューマンエラー対策の基本は、「作業方法を人間に合うように改善すること」です。人間はどうしても疲れたり、集中力が続かなかったりしますよね。だから、作業のやり方や職場の環境を人間に合わせる工夫が必要なんです。

そのためには、まず過去のヒューマンエラーをしっかり分析することが重要です。エラーがどんな状況で起きやすいのか、例えば、曜日や時間帯ごとにエラーの傾向がないか、仕事が忙しいときにミスが増えていないか、といったことを分析します。また、作業環境のチェックも重要です。騒音が多い職場では集中力が途切れやすくなりますし、人間関係が悪いと心理的なストレスでミスが増えます。こうした要因を分析して改善することも、ヒューマンエラーを減らすためには欠かせません。

次に、ヒューマンエラー対策として新しいルールを作るときには、現場が納得できるものであることが大切です。トップダウンで対策を押し付けるのではなく、現場の意見も取り入れた上で決めることがポイントです。また、ルールを守れるように環境を整えることも必要です。例えば、仕事量が多すぎるとルールを守る余裕がなくなりますよね。だから、業務の量や期限を見直すなど、守りやすい環境を作ることが大事です。

ヒューマンエラー対策 6つの切り口

ヒューマンエラーの傾向や原因が明確になったら、対策を検討する必要があります。

対策は、大きく分けて、ヒューマンエラーの発生防止と影響の拡大防止があります。ヒューマンエラーの発生防止は、ヒューマンエラーそのものを起こさないようにする対策です。具体的には「作業をやめる」「作業を置き換える」「作業を簡単にする」の3つがあります。そして影響の拡大防止は、ヒューマンエラーが起きてしまったとしても、その影響を最低限に留めるための対策です。こちらは「異常に早く気づく」と「以上の影響をやわらげる」の2つがあります。

さらにもう一つ、すべての対策の基本として「個人のコンディションを整える」という対策があります。これは作業者がベストな状態で仕事に取り組めるようにすることです。この分類にしたがって、次回からヒューマンエラーの具体的な対策について説明をしていきます。

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