おはようございます!マネジメントオフィスいまむらの今村敦剛です。
ISOマネジメントシステムの法令・規制要求事項を内部監査するときのポイントについて解説します。この動画を見れば、「法令・規制要求事項」って具体的に何を指すのか、そして内部監査でどんなふうに確認したらいいのかがわかるようになりますよ!
動画でも解説しています(無料・登録不要)
前回までの記事はこちら
-
-
【内部監査レベルアップ講座】法令・規制要求事項を内部監査する(1)
おはようございます!マネジメントオフィスいまむらの今村敦剛です。 ISOマネジメントシステムの法令・規制要求事項を内部監査するときのポイントについて解説します。この動画を見れば、「法令・規制要求事項」 ...
法令・規制要求事項順守プロセスの例
ISOマネジメントシステムでは、プロセスを確立して継続的に管理することが求められます。法令・規制要求事項も例外ではなく、順守するためのプロセスが必要です。ここではそのプロセスの例をご紹介します。
最初のステップは「法令要求事項特定」です。製品・サービス、環境側面、労働安全衛生のリスクなどに、どんな法令や規制が適用されるかを調べます。そして、特定した法令・規制がどの程度のリスクを伴うかを分析・評価して、次以降のステップを進めることになります。初めて特定をするときには、広く法令を確認する必要がありますが、2回目以降は、法改正や事業・組織の変化に応じて見直し、必要があれば再度特定を行います。このステップでは、インプットとして専門家や規制当局、業界団体から最新の法令情報を入手します。アウトプットとしては関連法令をリスト化します。
次は「順守計画策定」です。特定した法令をどう守るか、具体的な計画を立てます。法令ごとに必要な作業内容や手順を決め、どの部門が対応するかを明確にします。インプットとして、順守義務一覧表やガイドラインがあります。アウトプットとしては「順守手順書」や役割・責任が明確化されます。
次に「順守体制整備」です。計画に基づいて、必要な設備や教育訓練を準備し、現場で法令に沿った業務が行えるよう体制を整えます。インプットは順守手順書や現状のリソース情報です。アウトプットとしては、リソースの確保状況や教育訓練の実施記録が含まれます。
4つ目は「法令要求事項順守評価」です。内部監査や監視・測定を通じて順守状況を評価し、必要に応じて経営層がマネジメントレビューで評価を行います。インプットは作業記録や監査記録で、アウトプットとして順守評価結果や不適合報告書が作成されます。トップがレビューした結果はマネジメントレビュー議事録にも残ります。
最後は「是正処置・改善」です。順守評価で発見された不適合に対する是正や、改善点が見つかった場合の対応を行います。インプットには不適合報告や監視測定の結果、マネジメントレビューでの決定事項があり、アウトプットは是正処置の記録や改善計画です。
このプロセスを繰り返し運用することで、組織は法令を継続的に順守できるようになります。
次回は、法令・規制要求事項の内部監査の具体的な方法について解説をします。