おはようございます!マネジメントオフィスいまむらの今村敦剛です。
今話題沸騰中のDeep Researchですが、どのくらいの実力なのかを試してみました。「中小企業診断士」の市場を分析してもらいましたが、これまでの検証の結果、あまり役に立たないことがわかってきました。最終回の今回も引き続き検証していきます。
前回までの記事はこちら
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Gemini Deep Researchを試してみた&実力を検証(1)
おはようございます!マネジメントオフィスいまむらの今村敦剛です。 今話題沸騰中のDeep Researchですが、どのくらいの実力なのかを試してみました。今回試したのはGoogle GeminiのDe ...
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Gemini Deep Researchを試してみた&実力を検証(2)
おはようございます!マネジメントオフィスいまむらの今村敦剛です。 今話題沸騰中のDeep Researchですが、どのくらいの実力なのかを試してみました。今回試したのはGoogle GeminiのDe ...
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Gemini Deep Researchを試してみた&実力を検証(3)
おはようございます!マネジメントオフィスいまむらの今村敦剛です。 今話題沸騰中のDeep Researchですが、どのくらいの実力なのかを試してみました。今回試したのはGoogle GeminiのDe ...
3-1. ファイブフォースモデルの分析結果に基づく方向性
3-1.からは「競争戦略の方向性」として、中小企業診断士業界においてどのような戦略が有効かを分析してもらいました。
ファイブフォースモデルの分析結果から、中小企業診断士は、顧客の交渉力、競合の激化、代替品の脅威といった課題に直面していることが分かります。これらの課題に対応するため、以下の競争戦略の方向性が考えられます。
というわけで、どのような競争戦略の方向性を導き出してくれたのでしょうか。
3-2. 差別化戦略
専門性の強化: 特定の業界や分野に特化し、専門知識やノウハウを深めることで、他のコンサルタントとの差別化を図ります。
ニッチ市場への特化: 特定の地域、業種、顧客層に特化したサービスを提供することで、競争の少ない市場で優位性を築きます。
顧客との長期的な関係構築: 顧客との信頼関係を重視し、長期的な視点でコンサルティングを行うことで、顧客の定着率を高めます。
高付加価値サービスの提供: 顧客のニーズを深く理解し、課題解決に貢献できる高付加価値サービスを提供することで、価格競争を回避します。
他専門家との連携: 税理士、社会保険労務士、弁護士などの専門家と連携することで、ワンストップで顧客の課題を解決できる体制を構築します 。
デジタル技術の活用: Zoom、Canva、Google Driveなどのデジタル技術を活用することで、業務効率化、情報共有、顧客とのコミュニケーションなどを強化します 。
内容は間違っているとは言いませんが、一般論に終始しています。当事者のぼくから見ると「いや、そんなことは百も承知だよ」としか思えません。
この部分のソースとしては個人(といっても診断士)の書いたブログを参照しています。それを差別化戦略分析のソースとするのはどうなのか……。
3-3. コストリーダーシップ戦略
効率的な業務遂行: 業務プロセスを改善し、ITツールなどを活用することで、業務を効率化し、コスト削減を図ります。
低価格サービスの提供: 顧客の価格感度に対応するため、低価格なサービスを提供することで、顧客層を拡大します。
これも一般論。
しかしコストリーダーシップ戦略って、こうしたコンサル業界のような、規模の経済が働きにくい、労働集約型ビジネスにも適用可能なのかな?あまりそうは思わないんだけど。
安請負をたくさんすると、1件あたりの質が低下し、結果的に顧客の不満足を招きそう。そもそも価格を下げると「この人は安い=質が低いのでは?」という印象をもたれそう。そのような業界の特性を反映させた分析になってませんよね。
3-4. 集中戦略
特定の地域、業種、顧客層に特化したサービス提供に集中することで、限られた経営資源を有効活用し、競争優位性を築きます。
もはやコメントもない。
4. まとめ
中小企業診断士は、中小企業の経営課題解決を支援する重要な役割を担っています。しかし、顧客の交渉力、競合の激化、代替品の脅威といった課題に直面しており、これらの課題に対応するために、差別化戦略、コストリーダーシップ戦略、集中戦略といった競争戦略を効果的に活用していく必要があります。
具体的には、専門性の強化、ニッチ市場への特化、顧客との長期的な関係構築などを通して、他のコンサルタントとの差別化を図り、顧客に選ばれる存在となることが重要です。また、AI技術の進化を脅威と捉えるのではなく、AIを活用することで業務効率化や新たなサービスの提供などを実現し、競争力を強化していくことも重要です。
特に、中小企業診断士には独占業務がなく、他のコンサルタントやサービスとの競合が激化する中で、いかに差別化を図り、顧客に選ばれる存在となるかが重要となります 。そのため、専門性の強化、顧客との長期的な関係構築、高付加価値サービスの提供など、独自の強みを活かした戦略が求められます。
また、中小企業のデジタル化が加速する中で、中小企業診断士自身もデジタル技術を活用し、顧客のデジタル化を支援していくことが重要となります 。Zoomなどのオンラインツールを活用したコンサルティングや、Canvaなどのデザインツールを活用した資料作成など、デジタル技術を積極的に活用することで、業務効率化やサービスの質向上を図ることが可能となります。
さらに、政府の支援政策を活用することも、中小企業診断士の競争力強化に繋がります 。事業再構築補助金やIT導入補助金などの活用を支援することで、顧客である中小企業の成長を促進し、自らの事業拡大にも繋げることが可能となります。
中小企業診断士は、今後も変化する外部環境に対応しながら、中小企業の持続的な成長を支援していくことが求められます。
これがGemini Deep Researchのまとめですが、これまでの分析の要約としてはよく出来ていると思います。(ただし内容がスカスカ)
Gemini Deep Researchには「中小企業診断士」の市場を分析してもらい、それを当事者のぼくが内容を検証するということをやってきましたが、当事者の目から見ると、一般論に終始しており、とても満足できるレベルではないことがわかりました。
こんなレポートを顧客に提出したら「お前、ふざけるな💢」という反応に間違いなくなるでしょうね。。。怖い怖い……。他山の石にせねば……という感想ですね。
ただ、「中小企業診断士業界」というものが世間一般のウェブ上にあまりにも情報がなく、そうした題材をぼくが選んでしまったことは至らなかったかもしれません。これが「自動車業界」とか「電力業界」のような分野の分析であれば、もう少し具体的なリサーチ結果が出てきたかもしれません。
また、今回はGemini Deep Researchを使いましたが、ChatGPTのdeep researchも試して比較をする必要性も感じました。こちらは、deep researchがplusユーザーでも利用可になった時に試してみたいと思います。