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2020年からのものづくり補助金は「スマホでも申請できる方向」と大臣が述べました

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おはようございます!マネジメントオフィスいまむらの今村です。

4月8日、参議院決算委員会の省庁別審査において、世耕経産相は「スマホでちょいちょいと選択をすれば補助金手続きが完了する」ような形を目指すと明言しました。手続きの電子化・簡素化で、補助金代行コンサルは、収入源を失う可能性があるかもしれません。

参議院決算委員会の省庁別審査における大臣答弁

国民民主党の矢田わか子議員の質疑に対する答弁として、スマホで申請できる方向で検討中との回答がありました。下記の動画の16分20秒前後にその答弁があります。

矢田議員は「ものづくり補助金の課題」という内容で、質問に立ち、政府の見解を求めました。矢田議員と世耕経産相のやり取りを要約し、文字化しました。

(矢田議員)中小企業庁は毎年、当初予算の倍額を補正予算として計上している。不安定な補正予算を使った中小企業対策をやっている意図は何か。
(大臣)中小企業は経済環境に影響を受けやすいので補正でやっている。一部は当初予算になっており、ものづくり補助金は今年から一部を当初予算で計上した。
(矢田議員)国は中小企業の経営革新の支援を考えていくことが必要。ものづくり補助金は 補助額・補助率・対象範囲が広いので中小企業は重宝しているが、使い勝手が悪いという声がある。補助金が交付されるまでの申請書が多い。規模の大きな企業であれば専門部署で対応できるが、そうでなければ有料の業者に外注せざるを得ない。相場は着手金10万、成功報酬10%。資金余力がなければ申し込めない。業者も多くビジネス化している。これで経営革新が普及できるのか。
(大臣)少しずつ改善をしている。応募書類は減らしており、今年は定款や会社案内が不要となった。有料の支援業者に頼まなくても、認定支援機関が支援することになっている。認定支援機関の見える化も図る予定。2020年以降は補助金申請の全て電子化をする予定で調整をしている。極端な話、スマホで選択をすればそれで手続きが完了するように目指している。
(矢田議員)商工会議所に目利きのある人材を置くことも検討すべき。商工会議所にも国のお金が落ちるようにするべき。

「第8回中小企業・小規模事業者の長時間労働是正・生産性向上と人材確保に関するワーキンググループ」での議論

当ブログでも何度か紹介をしていますが、「第8回中小企業・小規模事業者の長時間労働是正・生産性向上と人材確保に関するワーキンググループ」において、補助金申請の電子化については省庁横断的に議論がされています。直近だと3月15日にワーキンググループが開催されています。

協議されている内容を一言で表すと、中小企業を対象とする補助金(経産省以外、自治体も含む)について、2020年4月からの補助金申請システムの導入を目指すものです。大臣が答弁した内容と一致していますね。

補助金申請画面のイメージも公表されている

「第8回中小企業・小規模事業者の長時間労働是正・生産性向上と人材確保に関するワーキンググループ」に関する資料は公開されているのですが、そこでは補助金申請システムの導入イメージが具体的に示されていました。

大臣が言っていた「スマホでちょいちょいと選択すれば申請できる」かどうかまではこの資料では読めませんが、入力項目がある程度標準化されるようですので、簡素化されることには間違いはなさそうです。

来年から補助金代行コンサルは不要になる!?

矢田議員と世耕経産相のやり取りでは、人的資源の乏しい中小企業では、「有料の業者」(補助金代行コンサルのこと)に依頼をせざるを得ないが、「有料の業者」に依頼するには資金力も必要、という背景からこのシステム化のことが語られていました。

大臣の言う通り、スマホでちょいちょい選択すれば申請できるようになるのであれば、もはやこういう「有料の業者」は不要になるかもしれませんね。僕の仕事はなくなるかもしれませんが、中小企業にとっては良いことだと思います。僕としては、これは歓迎すべき改善だと思っています。

来年(2020年)にどのような申請プロセスになるのかは不透明な部分が多いですが、もしかしたら来年から補助金代行コンサルは大打撃を受けるかもしれませんね。まあ、先行して電子化されているIT導入補助金でさえ、代行コンサルに頼む企業があるので、大打撃などはないかもしれませんが。電子化以前に、そもそも経営計画の類を作成すること自体を苦手としている中小企業が多数あることを、政治家や官僚がどこまで認識しているかということはわかりませんけどね。

ちなみに補助金支援専業ではない当社では、このような可能性があることも見越して、補助金支援の売上比率を下げるよう手を打っています(ISOや国際プライバシー規制の仕事に着手している)ので、どう転ぼうがあまりインパクトはありません。ええ、自慢話なんですが?

  • B!

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