おはようございます!マネジメントオフィスいまむらの今村敦剛です。
この4月1日から、神戸市中小製造業投資促進等助成制度の公募が開始されました。神戸市内の中小製造業を対象に、設備投資を助成する制度で、ものづくり補助金よりもずっと取り組みやすいのが特徴です。簡単に概説します。
神戸市中小製造業投資促進等助成制度における4つの助成制度
神戸市中小製造業投資促進等助成制度には、次の4つの助成プランがあります。
設備投資又は新増設
次の設備の導入に対する助成プランです。
助成率は低めですが、助成限度額は最高で3,000万円というのが魅力的です。
事業完了報告期限も、令和4年(2022年)3月25日と、長いところがありがたい制度です。
ただし、次のような条件(抜粋)がありますので注意が必要です。
- 都市計画法に基づく「準工業地域」「工業地域」「工業専用地域」及びポートアイランド第2期・神戸空港島、市内の各産業団地(指定あり)等に所在する事業者
- 市内事業者への発注を原則とします
- 設備投資・新増設ともに1,000 万円以上の事業を助成の対象とします。ただし、①「IoT・AI・ロボット」に該当する設備投資・新増設を行う場合、又は小規模企業者(常時使用する従業員が20 人以下の事業者)が行う事業の場合は、100 万円以上の事業を助成の対象
- 国・県等の補助制度との併給はできません(特にものづくり補助金採択者は、神戸市助成金に採択されない傾向にあります)
- 令和2年4月1日(水曜日)~令和2年5月15日(金曜日)17時まで必着
専門分野における国際的品質マネジメントシステム規格(JISQ9100等)の認証取得
JIS Q 9100、Nadcap(航空宇宙分野)、ISO 13485(医療機器分野)、ISO/TS 16949(自動車分野)、TL 9000(電気通信分野)などの専門分野におけるQMS認証取得費用を助成するものです。(ISO9001は対象にはなりません)
助成率:1/3以内
助成限度額:100万円
※令和4年(2022年)2月28日までに認証取得が必要
申請期間:令和2年4月1日(水曜日)~令和2年5月15日(金曜日)17時まで必着
生産現場へのロボット導入に向けたシミュレーション
生産現場へのロボット導入に向けたシミュレーションを行う費用(システムインテグレータ(SIer)への外注費、シミュレーションソフト(シミュレーター)購入費)を助成するプランです。
助成率:1/3以内
助成限度額:50万円
※交付決定後、1年以内にシミュレーションの完了が必要
申請期間:令和2年4月1日(水曜日)~令和3年2月26日(金曜日)(予算の範囲内で先着順受付)
ロボットシステムインテグレータ育成のための設備取得
市内の工場又は研究開発拠点において、ロボットシステムインテグレータ(SIer)事業を新たに行う、または拡大する等の企業を対象に、ロボット本体や周辺機器等の導入費用を助成するプランです。
助成率:1/3以内
助成限度額:500万円
※令和4年(2022年)2月28日までに設備の取得が必要
申請期間:令和2年4月1日(水曜日)~令和3年2月26日(金曜日)(予算の範囲内で先着順受付)
昨年度との主な公募条件の違い
ざっと見た限りですが、昨年度の「設備投資又は新増設」の累計では、次のような違いがありました。
- 「先端設備等導入計画」「経営力向上計画」「経営革新計画」の認定が必要なくなった
- 一般区分については、過去3年度以内に当助成の交付決定を受けていない事業者を優先
ものづくり補助金に比べて使い勝手がよく、申請も楽
神戸市中小製造業投資促進等助成制度は、ものづくり補助金に比べて使い勝手がよいという特徴があります。例えば事業実施期間が2年間と長めになっている点や、戦略分野に限りますが上限額が3,000万円という点が挙げられます。
申請書に書き込む分量も、ものづくり補助金ほど多くはありません。忙しい中小企業の皆さんでも十分に自作できる分量だと思います。
採択率は公表されていませんが、これまで支援した実感としてかなり高めです。当社はこれまで5社支援して5社とも採択されています。
詳しくは神戸市のホームページをご覧ください。