おはようございます!マネジメントオフィスいまむらの今村敦剛です。
事業再構築補助金は1次公募の締切が4/30と迫ってきました。気は早いですが、2次公募の開始と締切はいつ頃になるでしょうか。また、1次で不採択でも2次以降で再チャレンジしたいと考える方への注意点はあるでしょうか。類似施策の傾向から分析します。
事業再構築補助金は2次公募は5月上旬から。年明けまで5回程度の公募を予定
事業再構築補助金事務局が公開している動画「中小企業等の思い切った事業再構築への挑戦を支援 事業再構築補助金のご案内 2.概要編~これで分かる補助金制度の内容~」の中で、中小企業庁経営支援部長村上敬亮氏が次のように述べています。(動画の16:04ごろから)
最初の締切は4月30日の予定。最初の1次公募を締め切ったら、5月の上旬からまたすぐ2次公募を開始します。だいたい出てくる案件と状況にもよりますけども、5回位この、閉じては次の公募、閉じては次の公募って、5回位は公募ができるんじゃないかというふうに思ってまして、うまくいけば年明けくらいまでは公募できるんじゃないか。
(事業再構築補助金事務局動画「中小企業等の思い切った事業再構築への挑戦を支援 事業再構築補助金のご案内 2.概要編~これで分かる補助金制度の内容~」16:04より引用)
「5月の上旬からまたすぐ2次公募を開始します」と述べていますが、5月上旬からすぐに電子申請が可能になるとは限りません。1次公募でもそうでしたが、電子申請は締切の数週間前くらいから開始されるような運用になるのではないかと考えられます。
事業再構築補助金のスケジュールは類似施策(ものづくり補助金)の締切に近い?
通年公募を行い、年明けまでに5回くらいの公募を行うという考えですが、この考えは昨年(2020年)のものづくり補助金の締切年間スケジュールによく似ています。参考までにものづくり補助金の締切年間スケジュールを見てみましょう。ものづくり補助金では3月に1次締切が設けられ、年明けの2月に5次締切を迎えました。つまり、通年公募で年明けまでに5回くらいの公募を行うという、さきほどの村上部長の談話と酷似しています。
2020年のものづくり補助金の締切年間スケジュールを見ると、必ずしも締切は等間隔で設けられているわけではありません。2次締切から3次締切の間は2ヶ月半ほど空いていますし、3次締切から4次締切の間は3ヶ月半ほど空いています。
この不規則な間隔の理由は、さきほど村上部長が「だいたい出てくる案件と状況にもよりますけども……」と述べたことと関係していると考えられます。特にものづくり補助金4次締切は、当初11月26日が締切の予定でしたが、12月18日に延長になりました。延長の理由は「他補助事業の応募件数が増加していること等の状況を勘案し」たためと、事務局のホームページでも述べられていました。(ものづくり補助金は、中小企業生産性革命事業の1事業として措置されているものであり、持続化補助金、IT導入補助金と予算を分け合っています)
このように、応募数が役所の想定と異なった場合、それに伴い予算の都合が生じた場合などは、締切が変動したり、公募回数が増減したりする可能性があることは、念頭においておいたほうが良さそうです。
事業再構築補助金2次公募締切は7月頃?
ものづくり補助金の締切年間スケジュールから推察して、事業再構築補助金の締切日について参考になる情報がもう一つあります。それは、前の締切の採択発表後に、必ず次の締切が設けられるという法則のようなものが見られることです。具体的に下記に示しましょう。ご覧のように、前回締切の採択発表日から4日~84日後に、次の締切日が来ています。前回採択発表日から翌締切り日までの日数はバラツキがかなり大きいですが、強引に平均値を取ると約1ヶ月程度であることがわかります。ちなみにバラツキの理由は前述のような「案件と状況による」ものだと考えられます。
こうした規則は、事業再構築補助金の締切にも当てはまる可能性は高いでしょう。事業再構築補助金は公募要領によると、1次公募の採択発表日が6月上旬~中旬頃と予定されています。そこから1ヶ月程度後に2次公募の締切が設けられると想定すれば、2次公募の締切は7月頃ではないかと推察できます。ただし事業再構築補助金の1次公募は申請数もかなりの数に登る可能性があることから、この予想が外れることもじゅうぶんにありえることに注意をしてください。
不採択時に再提出することは可能。再提出を狙うのであればすぐにブラッシュアップに取り掛かるべき
事業再構築補助金公募要領1.4版P8には「第1回公募で不採択となった事業者は、第2回以降に再度申請することもできます」と書かれています。しかしものづくり補助金の過去の実績を見てみると、4次では採択発表日から次の締切まで4日しかなかったケースがありました(4次採択発表から5次締切の間)。これは締切の延長などが絡んだ特殊なケースだとは思いますが、事業再構築補助金は事業者の関心も高いため、どのようなスケジュールになるか不透明な部分が多くあります。採択発表から締切まで極端に日数が短くなることも考えられますので、不採択になっても再チャレンジをしたいと考える方は、提出した後すぐにでも事業計画書のブラッシュアップに取り掛かったほうがよいでしょう。