おはようございます!マネジメントオフィスいまむらの今村敦剛です。
当社では最近、プロバイダとVPN接続方式を見直しました。これらの条件を変えると、拠点間のping値はどう変わるかを、実測して検証しました。
検証条件
- 2拠点のwindows機間のping値を測定 ※windows機は変えずに測定しています
- 2拠点とも、プロバイダと回線種別を何パターンかに変更して測定
- VPN接続方式は、①SoftEther VPN(相手先ルータに付与されたグローバルIPを直接狙う)、②SoftEther VPN(VPN Azure)、③OpenVPN(IDCFクラウド経由)の3パターンで測定
- pingはwindowsのコマンドプロンプトで計測。最初の計測値(ping4回)の平均値を計測。
イメージ的には下記のとおりです。
パターン①:拠点AがJCOM:NET 1G・拠点BがJCOM:NET 320M
パターン①は、同じプロバイダの場合です(回線の理論上の上限値は違いますが)。同じプロバイダなので、ping値はよいはずなのですが、どうでしょうか。
①SoftEther VPN(直接)のping値は平均27msと優秀ですね。tracertをしてもホップ数は少ないので、この値は納得です。一方、外部のクラウドサーバを経由する②と③はping値が①よりも大きいですね。IDCFクラウド経由のOpenVPNのほうが、VPN Azureより値が大きいのは意外でした。
パターン②:拠点AがJCOM:NET 1G・拠点Bがnuro光 2G
接続先のプロバイダと回線種別を変更したパターンです。接続元と接続先とでプロバイダが変わるので、ping値は悪化すると思っていたのですが、結論としては大幅に改善されました。
改善された理由はどう考えるべきでしょうかね……。光回線がケーブルよりも優秀なのか、それともJCOMがダメな子なのか、その両方なのか……。
パターン③:拠点Xがeo光 1G・拠点Bがnuro光 2G
接続先はnuro光のままで、接続元のプロバイダと回線種別を変更したパターンです。実家に帰省したときに測定をしました。意外なことに、このping値が最も良好でした。これが最も良好だとすると、接続先も接続元もどっちもnuro光にしてみたくなりますよね。どっかで検証できる環境がないかしら?
パターン④:接続元がY!mobile・拠点BがJCOM:NET 320M
接続元をモバイル環境にして実験もしてみました。接続元のwindows機はVAIOのLTEモデル(4G接続)です。まあこんなもんですよね。Y!mobileもIDCFも、どちらもソフトバンク系なので、もしかしたらpingも良好かなとミリ程度思ったのですが、それでもVPN Azureのほうがだいぶ良好ですね。
パターン⑤:接続元がY!mobile・拠点Bがnuro光
接続元はY!mobileのままで、接続先をnuro光にした場合です。パターン④とほとんど変わりませんね。
とはいえ体感としてはほぼ変わらない
ping値の違いは上記の通りですが、体感としてはほぼ変わりませんね(そりゃ数十msの差だから当然ですけどね)。当社ではVPNは主にリモートデスクトップ操作のために使っていますが、むしろリモートデスクトップの設定や、リモートデスクトップで使うアプリケーションの設定のほうが、体感の差に繋がっているように思います。
いま、この記事もパターン③:拠点Xがeo光 1G・拠点Bがnuro光 2GでOpenVPN接続(ping平均値37ms)で書いていますけど、サクサク書けています。
パターン②:拠点AがJCOM:NET 1G・拠点Bがnuro光 2GのOpenVPN接続(ping平均値44ms)でも、信長の野望新生PKを、それほどストレスなくプレイできるので、実務上はこの程度でいいんでしょうけどね(ただし信長の野望は、速度優先で、演出効果などはオフにしないと遅延がひどかったです)。