おはようございます!マネジメントオフィスいまむらの今村敦剛です。
EUのAI規制法案である"EU AI Act"に関して、7/22時点での最新情報を、かいつまんでお伝えします。(情報源は、The EU AI Act Newsletter #57です)。
議会による監視機関設立の可能性
EuractivのEliza Gkritsi氏とThéophane Hartmann氏によれば、欧州議会はAI法の実施を監視するための監視グループを設立することを検討しています。これは、議員たちが欧州委員会の主要な任務への取り組みに懸念を表明しているためです。
かつてAI法の報告者であったBrando Benifei議員は、議会の監視グループを公式化する計画を発表し、自らがその主導的な役割を果たすことを期待しているようです。Benifei議員は、特に透明性の規定に関して、委員会がAI法を適切に実施しない場合の潜在的なリスクを警告しました。
一部の議員は、一般目的AI(General Purpose AI。ChatGPTのような多目的に活用可能なAI)の実践規範の策定に、企業だけでなく市民社会を関与させるよう委員会に要請し、その要請が完全に草案作成に反映されることを保証しました。
Benifei議員は、大企業の影響を制限するため、AIオフィス内の作業グループの議長に独立した専門家を任命するよう推進する予定です。
米国AI安全研究所と欧州AIオフィスの対話
7月11日、米国とEUの当局者はワシントンD.C.で欧州AIオフィスと米国AI安全研究所の間で技術対話を開始しました。
この対話は、AIに関する二国間の協力を深化させ、科学情報の交換を促進することを目的としています。米国AI安全研究所のエリザベス・ケリー所長と欧州AIオフィスのルチラ・シオリ所長が主導したこの対話では、合成コンテンツの透かしとコンテンツ認証、政府の計算インフラ、そして特に気象モデルに関する社会的利益のためのAIという3つの重要なトピックが議論されました。
対話には学者、市民社会の代表、各省庁の政府専門家が参加しました。両機関は、透かしとコンテンツの出所確認のためのベストプラクティスを模索し、これらのツールの普及を促進し、AI安全に関する科学的交流を深めることに関心を示しました。
彼らはAIソウルサミットで議論されたAI安全科学を進展させるための国際ネットワークを構築するという共通の野望を改めて表明しました。