おはようございます!マネジメントオフィスいまむらの今村敦剛です。
昨年からISO9001:2015に代わる次期バージョンの改訂作業が進んでいますが、改訂版の発行が2026年にずれ込む見込みと日本規格協会が報じました。何があったのでしょうか。
日本規格協会『ISO 9001改訂動向-9月末頃にCD2を発行予定』
日本規格協会は、Webの記事内で以下のように述べています。
2023年から開始されたISO 9001(品質マネジメントシステム-要求事項)改訂作業は、2024年4月~6月に委員会原案(CD)に対するISO/TC 176/SC 2メンバー意見照会(CDコンサルテーション)が実施され、現在CDコメントへの対応が議論されています。この後2024年9月末頃に更新版の委員会原案(CD2)が発行され、SC 2メンバー意見照会が実施される予定です。
CD2の発行が決定されたことにより、改訂版ISO 9001の発行時期は2026年になることが見込まれます。(強調筆者)
「CD2を発行」とはどういうことか
CDというのは、Commitee Draft(委員会原案)の略です。CD2というのは、委員会原案の第2版のことを指します。
今年の5月7日、ISO(国際標準化機構)は、CD ISO9001(次の改定版の委員会草案)が発行されたことをアナウンスしています。この時点でCommitee Draft(委員会原案)が発行になった(採用された)にも関わらず、9月末頃にCDの第2版がまた発行されるということは、最初のCDが破棄されたことを意味します。つまり、CDの作り直しをすることになったので、当初の予定であった2025年後半の規格発行に間に合わなくなった、ということだと思われます。
なぜ最初の委員会草案が破棄されたのか
なぜ最初の委員会草案が破棄されたのかは、日本規格協会のWebには書かれていません。
海外のWebを調べてみると、いくつかその理由を説明しているものを見つけることができます。ただ、海外のコンサルタントの記事であり、信憑性が担保できないので、当社の記事で詳しく説明をすることは避けますが、いろいろと問題があるようです。(それはISOの組織的な話でもあるし、最初のCDの内容の問題でもあるようです)
#信憑性は担保できない話ですが、似たような話が複数の異なるWebでも見ることができますので、何か厄介な問題が起きていることは間違いなさそうです。
いずれにしても規格協会が言うように、CDを作り直すということは、規格が最終的に発行される時期が遅れるということです。2025年内の発行はどうやら難しそうですね。