おはようございます!マネジメントオフィスいまむらの今村敦剛です。
前回の投稿に引き続き、中小企業庁等から公開された情報に基づいて、「先端設備等導入計画」の書き方および記載例をレビューしていきます。
過去のレビュー投稿記事
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「先端設備等導入計画」の書き方をレビューする(その1)
おはようございます!マネジメントオフィスいまむらの今村敦剛です。 先週から「先端設備等導入計画」の記入様式案が公開されています。各地で説明会も始まり、早ければ来月(6月)から受付を開始する自治体も出て ...
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「先端設備等導入計画」の書き方・記載例をレビューする(その2)
おはようございます!マネジメントオフィスいまむらの今村敦剛です。 前回の投稿に引き続き、中小企業庁等から公開された情報に基づいて、「先端設備等導入計画」の書き方および記載例をレビューしていきます。 先 ...
様式第三(第4条関係)別紙 3.現状認識
このあたりから、記述に頭を使う必要が出てきそうですね。
このページに関する記載要領
① 自社の事業概要
自社の事業の内容について、概要を記載。
② 自社の経営状況
自社の財務状況について、売上高増加率、営業利益率、労働生産性、自己資本比率その他の財務情報の数値を参考に分析し、改善すべき項目等について記載。
それぞれの項目については、下記に解説します。
「①自社の事業概要」について
これは「自社の事業の内容について、概要を記載」という程度の簡単な解説しかありませんね。経営力向上計画でも、特に詳しい解説はありませんでした。
これは一般論ですが、事業概要を簡潔に伝える上で考慮したい要素が3つあります。
- 顧客(誰に製品・サービスを提供しているか)
- 製品・サービス(何を提供しているか)
- 製造方法やサービス提供方法(どのように製品・サービスを提供をしているか)
この3点があれば、その会社がどういう会社であるかはわかります。記載例に沿って解説しましょう。記載例では「自動車部品の製造を事業の中核としつつ、電動工具の部品など、多品種小ロットの金属製品の部品製造を行う」と書かれていました。これは次のように当てはまります。
- 顧客:自動車メーカーおよび電動工具メーカー
- 製品・サービス:金属製品の部品製造
- 提供方法:多品種小ロット生産
という感じでしょうかね。
「②自社の経営状況」について
記載要領では「売上高増加率、営業利益率、労働生産性、自己資本比率その他の財務情報の数値を参考に分析し、改善すべき項目等について記載」と書かれていますね。
これはローカルベンチマークを意識したものだと思います。ローカルベンチマークとは、企業の経営状態把握のために経済産業省が用意したExcelベースの経営分析ツールのことです。経営力向上計画でも、ローカルベンチマークを活用した経営分析を推奨していましたので、先端設備等導入計画でも同様なのでしょう。
ここで記入する「改善すべき項目」の解決方法が、先端設備の導入になってくるのでしょう。そのような観点で記載例をもう一度見てみましょう。
簡単に言うと売上は上がっているが、設備投資をしていないので生産力が低い、ということですね。設備投資をしていない(現行設備で切り盛りしている)というのが改善すべき課題なので、これに対する解決策は、先端設備を導入する、となるはずですね。
まとめ
まとめ
- 現状認識の「①自社の事業概要」では、誰に、何を、どのように提供しているかを記載する
- 現状認識の「②自社の経営状況」では、ローカルベンチマーク活用を踏まえつつ、先端設備の導入という解決方法になるように「改善すべき項目」を定める
次回に続きます!