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来年度(平成30年補正・平成31年度当初)のものづくり補助金は、事務処理がかなり簡素化する!?

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おはようございます!マネジメントオフィスいまむらの今村敦剛です。

ものづくり補助金にチャレンジしたことのある企業の方ならおわかりでしょうけど、事務処理がとても大変ですよね。しかし、ものづくり補助金の事務処理は、来年度(平成30年補正・平成31年度当初)から大幅に簡素化するかもしれません。

簡素化するという根拠は?

財務省をはじめとする各省庁では、行政手続きコストの削減を図っています。規制改革推進会議の行政手続き部会を中心に、各省庁が「行政手続きコスト削減のための基本計画」というものを作っています。各省庁では重点分野を決め、行政手続きの簡略化に取り組んでいます。

経済産業省の基本計画(平成30年3月改定)は下記のページから参考できます。

重点分野としての「補助金の手続き」

このコスト削減のための重点分野として「補助金の手続き」というものが定められ、推進されています。

ここには、現行の補助金手続きの問題点として、次のように書かれています。

過去の事業者ニーズ及びコスト分析を実施したところ、特に公募時における応募書類提出、交付決定時における交付申請の際に、申請書作成及び申請コストが生じている。電子化についても、一部メール対応等を行っている事業もあるが、原則申請者の押印を求めており、未対応。

ものづくり補助金も上述のように、公募時の書類提出、交付申請時の書類提出と、似たような書類を二度出させるというプロセスになっています。これらは事業者(企業)の負担になっていますね。電子申請も行われていますが、採択後に電子申請したものと同一のものを郵送する必要があるなど、かなり不細工なプロセスになっています(押印が必要だから)。

このような事務処理が軽減されるのでしょうか。

負担軽減の方向性

原則1:行政手続きの電子化の徹底

経産省の資料には次のように書かれています。

平成30年度よりオンライン、メール等を活用し、事業者の提出方法の多様化、簡便化を検討していく。ただし、事業者にとって便宜的である場合には、対面や郵送での提出を妨げるものではない。

これはおそらく、今年度に予算計上されていた「補助金申請システム」をイメージしているのではないかと思います。先日も当ブログで紹介しましたが、「中小企業・小規模事業者の長時間労働是正・生産性向上と人材確保に関するワーキンググループ(第5回)」の資料には、次のようなものがありました。

これは別の資料によると、2020年度から運用開始を予定しているようです。

原則2:同じ情報は一度だけの原則

経産省の資料には次のように書かれています。

(1)ベンチャー支援プラットフォームの構築

本計画の対象となる補助金以外においても、特に申請コストの影響が大きいベンチャー企業等による補助金等への申請について、法人インフォメーションと連携し、補助金等の申請様式の共通化・オンライン化によるワンストップ申請システムの試行運用を本年度中に開始し、ベンチャー企業等向け補助金等に関する手続の電子化を進める。(なお、システム構築にあたっては、原則3も踏まえたシステムを目指す。)

(2)提出書類の合理化

平成30年度より、補助金の公募段階で提出を求めた書類は、原則交付決定段階で再度提出を求めないこととする。また、経済産業省の補助金申請で一度提出した書類について、他の補助金申請の際に提出不要とする仕組についてもあわせて検討を行う。

(3)提出書類の簡素化

平成30年度より、補助金申請時における原本提出の必要最小限化を行う。

ここで注目なのは(2)提出書類の合理化です。ここには「補助金の公募段階で提出を求めた書類は、原則交付決定段階で再度提出を求めないこととする。」とはっきり書かれていますね。これが実現すれば、交付申請書は廃止され、採択=交付決定となるのかもしれません。小規模事業者持続化補助金やIT導入補助金がそのような手続きになっていますね。

(3)提出書類の簡素化については、具体的にどういう書類のことを指しているのかはわかりません。もしかしたら、押印部分だけ郵送すればよい(後は電子的に送付)というふうになるのかもしれませんね。個人的には押印も不要にしてほしいところですが。

原則3:書式・様式の統一

経産省の資料には次のように書かれています。

(1)同一補助金での書類様式の統一化

平成30年度より、同一補助金において、補助金公募段階と交付決定段階の書類様式を原則統一化する。

(2)法人情報等の記載様式の共通化

また、平成29年度のベンチャー支援プラットフォーム構築に際し、オンライン申請を前提とした場合の補助金申請時の法人情報及び財務情報の記入様式のデータ項目化・共通化について検討。当該検討結果を踏まえ、平成30年度以降、複数の補助金に跨がる書類様式における記載項目の統一を実施。

ここの(1)同一補助金での書類様式の統一化でも、補助金公募段階と交付決定段階の書類様式を原則統一化すると書かれていますね。

ものづくり補助金事務処理の簡素化に期待

この資料だけでは全体の方向性しかわからず、詳細は見えませんが、もし交付申請書は廃止され、採択=交付決定となれば、これはかなりの事務処理削減になります。それだけではなく、事務処理の廃止により事業実施期間も1カ月ほどゆとりが生じるかもしれません。こうなれば、歓迎しかありませんね?

  • B!

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