おはようございます!マネジメントオフィスいまむらの今村敦剛です。
先端設備等導入計画の申請が始まり、9ヶ月ほど経ちました。その間当社では20件ほどの変更申請を提出する機会がありましたが、設備追加に伴う変更申請の際に労働生産性向上目標を上方修正させられたことが2件(2つの異なる自治体への提出で)ありました。
先端設備等導入計画の労働生産性向上目標とは
先端設備等導入計画の労働生産性目標とは、計画の下記の部分で示されるものですね。先端設備等導入計画の場合、年率3%以上の向上が求められます(3年計画ならば9%、4年計画ならば12%、5年計画ならば15%以上の向上です)
設備追加による変更申請の際に求められる可能性があるのは、このうちの「計画終了時の目標」です。これを初回の認定時よりも高い目標値にしなさいと指示をされることがあります。
なぜ目標を上方修正しなければならないのか?
目標の上方修正を要求してきたのは、当社が経験したなかでは、滋賀県東近江市と大阪府八尾市です。その他の自治体からは要求はされていませんが、このような方針で変更申請を受け付ける自治体はほかにもあるかもしれません。
なぜこの2つの自治体では、目標の上方修正を要求するのでしょうか。自治体の担当者に聞いたところによると、新しく設備が追加になるならば、労働生産性もさらに改善するはずだから、というのが理由でした。また「償却資産税のゼロとの兼ね合いもあり、設備を導入しても労働生産性に反映しないのでは説明がつかない」という説明もあったのですが、この説明は僕にはあまり理解ができませんでした(言っている内容はわかりますが)。
個人的にはあまり納得できる説明ではありません。通常、経営計画を立てる場合には、設備が一つ追加になるからといって、そのたびごとに目標を上方修正することはありません。そもそも設備投資というのは目標を達成するための手段の一つなのですから、手段を講じるごとに目標を変更するというのは、現場の経営感覚としては釈然としないものがあります。
一応そういう旨をこれらの自治体に訴えたのですが、残念ながらそれが認められることはありませんでした?
結局のところ、上方修正をして提出したら受け入れられました。どのくらい上方修正をすればよいかという指示は特にはありませんでした。
提出前に自治体の担当に確認することをお勧めします
このように、修正をしなければ(いくら訴え出ても)受け付けてくれないのですから、提出した後に差し戻しになると手間になります。したがって、設備追加による変更申請を提出する際は、念のために該当する自治体の担当に電話などで確認をするほうがムダがないと思います。
特に今はものづくり補助金の補助率アップ狙いのために、変更申請を提出する企業も多いでしょうから、気をつける必要がありますよ。補助金の公募締め切りギリギリに持って行って上記の理由で受理されなければ、補助率アップができなくなってしまいますから。
自治体によって運用に差があるってややこしいですが、仕方ないですね?