おはようございます!マネジメントオフィスいまむらの今村敦剛です。
いよいよ10連休に突入しました。すでにものづくり補助金の申請書を提出したという企業もあるでしょうが、今日は提出にまつわる留意点です。申請書の送付は、必ず郵便で行う必要があります。これは法律で定められていることです。
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補助金申請書は「信書」に該当する
信書とは「特定の受取人に対し、差出人の意思を表示し、又は事実を通知する文書」のことです。信書の定義ってあいまいなんですよね。
兵庫県中小企業団体中央会の公募説明会では必ず説明してくれるのですが、補助金申請書は「信書」に該当するそうです。兵庫県の中央会が、神戸中央郵便局からそう指摘をされたそうなので、おそらく「信書」なのでしょう。日本郵便のホームページを見ても、申請書や申込書の類は、信書に該当すると書いていますね。
荷物として信書を送ることはできないと法律で決められている
信書の輸送は、法律で厳密に決められています。まずは信書便事業者でなければ取り扱いができません。信書便事業者であっても、取り扱い方法が小包郵便物(≒荷物)ならば、やはり信書は送ることができないのです。
ゆうパックやクロネコヤマトの宅急便は、荷物を運ぶためのサービスですから、信書は送れないという訳です。(郵便法第2~第4条あたりを参照してください)
信書問題は、中央会でもあまり意識されていない?
補助金申請書を信書で送らなければならないということは、事務局(中央会)でもあまり意識はされていないようです。例えば、平成24年度補正の公募案内ページに、次のような記述があります。思いっきり「宅急便等」と書いているんですよね。
公募要領にも近年の各中央会のホームページにも、送付手段(郵便しかダメ)のことは書かれていないんですよね。なんだか、あえてこの話題には触れないようにしているような気がしないでもないですが……
信書が怖いのは、送り主が罰せられる可能性があること
怖いのは、誤った手段で信書を送ってしまうと、送り主が罰せられる可能性があるということです。総務省のホームページにも書かれているんですが、郵便法違反として三年以下の懲役又は三百万円以下の罰金の可能性があります?
第七十六条(事業の独占を乱す罪) 第四条の規定に違反した者は、これを三年以下の懲役又は三百万円以下の罰金に処する。
現実的にここまでの罰が与えられるかどうかはわかりませんが、とにかくダメなものはダメというスタンスで理解していたほうがよさそうです。
補助金申請書は書留で送るのがベスト
補助金申請書は書留で送るのがベストだと思います。書留は、郵便事故の際に賠償してくれますし(もっとも、補助金申請書の郵便事故でどんな実損があるのかは想像がつきませんが)、何よりも対面で配達を行い、配達記録が残るので、トラブル時のトレーサビリティにも利用できます。
補助金申請書は「消印有効」なのですから、出した日時が証明できれば、たとえ不達であっても、中央会は何かしらの対処をせざるを得ないではないかという気がします(あくまでも想像ですが)。
ただでさえ提出作業は煩雑なのに、郵便や宅急便のことまで気にしないといけないなんて、鬼のような事務処理を要求するこの補助金ですが、最後の最後まで、不備のないよう、慎重に提出作業をすすめてくださいね。