おはようございます!マネジメントオフィスいまむらの今村です。
5月25日、安倍首相が記者会見を行い「最大600万円の給付金制度を新たに創設」すると述べました。これまでの報道では、家賃支援の給付額は最大300万円と報じられていましたが、複数店舗を経営するなどの条件を満たす事業者には倍増するようです。
最新情報
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安倍首相記者会見の内容
首相官邸のホームページに、5月25日の会見動画が公開されています。(11:40ごろ)
店舗の家賃負担を軽減するため、最大600万円の給付金を新たに創設します。
(安倍首相記者会見より)
特別家賃支援給付金「最大600万円」に関する報道
この首相発言に関して、TBSニュースと日経新聞が、給付額最大600万円に拡充することを下記のように報じています。
特別家賃支援給付金 これまでの議論のポイント
特別家賃支援給付金については、5/18までの時点で、次のような制度になると報じられていました。
ポイント
- 中堅中小企業は月額50万円、個人事業主・フリーランスは月額25万円の家賃補助。6月分からの半年間が対象。家賃の3分の2が対象。(中堅中小企業には最大300万円、個人事業主・フリーランスには最大150万円給付)
- 融資と助成金の組み合わせ支援 (金融機関の融資が、特別家賃給付金を受け取る条件ではない見通し)
- 持続化給付金との併用も可能
- テナントの業種に制限はない
- 土地の賃料も対象
- 給付対象の条件は、単月50%減のみ、もしくは3カ月で30%減
- 補正予算成立後(6月中旬ごろ)速やかに受付開始
※これらの情報の出どころは、与党賃料PT資料テナントの事業継続のための家賃補助スキーム」、國場幸之助衆議院議員ブログ、日本経済新聞5/7記事、時事通信、木原誠二氏のインタビュー動画の5点です。
「最大600万円」は"特例措置"。原則は最大300万円または150万円
特別家賃支援給付金制度の給付額については、これまでの報道では、下記のとおり報じられていました。
5/8時点の与党賃料支援PTの検討内容
- 中堅中小企業は月額50万円(中堅中小企業には半年分で最大300万円、個人事業主・フリーランスは月額25万円(半年分で最大150万円)の家賃補助
- 6月分からの半年間が対象
- 家賃の3分の2が対象
日経新聞の報道によると、今回「最大600万円」というは、上記の案を基本としつつ、複数店舗を持つ中堅中小事業者には特例として、さらに300万円の上積みができるようにするということのようです。
複数店舗をもつ中堅・中小事業者などには300万円まで上積みできる特例を設け、最大600万円給付する。
(2020/5/25 日経新聞より。下線筆者)
なお、複数店舗を経営している場合の措置については、テナントから心配の声があると自民党の賃料支援プロジェクトチーム・事務局長の木原誠二氏がインタビュー動画でも言及していました。今回の特例措置は、そのようなテナントの声を反映したものだと思われます。
通常の補助率は2/3。特例措置の補助率は1/3に。
TBSニュースによると、原則、補助率は2/3ですが、特例措置の部分の補助率は1/3となるようです。
政府が新たに創設する家賃支援策では、月の家賃が75万円までの場合、その3分の2を、それを超える225万円までについてはその3分の1が半年間給付されます。これにより、給付額は最大で600万円となります。
(2020/5/25 TBSニュースより)
上限額600万円を受け取れる企業は限定的?
これらの報道を見る限りでは、上限額600万円を受け取れるのは、①中小法人であり、②複数店舗を経営しており、③賃料の総額が225万円を超える、という3つを全て満たす事業者であると読めます。
もしかしたら、特例措置は、複数店舗を経営している場合以外にも適用される可能性はあるかもしれません。例えば自民党の賃料支援プロジェクトチーム・事務局長の木原誠二氏のインタビュー動画では、駐車場代は出るのかというテナントからの心配の声があることに触れています。このような声にも応える可能性はゼロではないでしょう。(過度な期待は禁物ですが)
最終的にどのような条件になるのかは、補正予算案が閣議決定をされる5月27日前後、もしくは補正予算の成立後(6月中旬)に、さらに詳しく報じられるものと思われます。