審査前に必見!ISO9001審査“不適合”あるある10選(3)

おはようございます!マネジメントオフィスいまむらの今村敦剛です。

今日は「ISO9001の審査でよくある不適合トップ10」について、具体例とともに解説をします。今回は8位~10位です。

Loading table of contents...

前回までの記事はこちら

動画でも解説しています(無料・登録不要)

【参考資料】ISO 9001 Top 10 Finding in 2019: Practical Actions For The Future (DNV-GL, 2019)

箇条6.1「リスク及び機会への取組み」

第8位は、箇条6.1「リスク及び機会への取組み」です。

この要求事項では、品質に関して 起きると困ること(リスク)や、起きると望ましいこと(機会)が何かを決め それに対処することを求めています。リスクや機会を洗い出して満足してしまって、具体的に“どう対応するか”まで踏み込んでいない、というケースは、たまに見ますね。

たとえば、「設備や材料の変化点でミスが起きること」を、取り組むべきリスクとして挙げているものの、そのリスクに対して何をするかが決まっていない、あるいは内容が曖昧で、現場作業に落とし込まれていない、というようなケースですね。

箇条7.5.3「文書化した情報の管理」

第9位は、箇条7.5.3「文書化した情報の管理」です。

この要求事項では、必要な人が、必要な時に、正しくて最新の情報を使えるように管理することが求められています。また、古くなった文書は適切に更新・廃棄されることも重要なポイントですね。

ここでよくある不適合のひとつが、「現場で古い文書が使われていた」というケースですかね。たとえば、検査基準書が2ヶ月前に改訂されたのに、それが現場に届いておらず、作業者が古い基準のまま検査していたという感じですね。このような状態では、せっかく基準を見直しても、その効果が現場に反映されず、品質トラブルにつながりかねません。情報は「作っただけ」「更新しただけ」ではなく、きちんと行き届いているか、現場で使われているかが問われるということです。

箇条9.3.2「マネジメントレビューのインプット」

最後、第10位は、箇条9.3.2「マネジメントレビューのインプット」です。

この要求事項では、トップの目線で 仕事のやり方を正しくチェックできるように、必要な情報を トップに報告することが求められています。つまり、トップが「ちゃんと動いてるか?」「問題はないか?」を判断するための材料を、漏れ・抜けなく整理して上げる必要があるということです。

個人的には、9.3.2で不適合を出した記憶はないんですが、あるとすれば、たとえば、複数の拠点がある企業で、どこかの工場が受けた顧客監査の結果がトップに共有されていなかった、というようなことはありえるかな、と思います。

こうした情報漏れがあると、トップは現場の実情を把握できず、適切な経営判断ができなくなってしまいます。こうしたことがないように、規格で定められている項目はインプットとすることが求められています。

不適合トップ10に見られる「傾向」

3回にわたって、DNVさんが公開している不適合トップ10を紹介しましたがいかがだったでしょうか。どれもありそうな内容でしたよね。

不適合トップ10のポイントを一言でいうと「決めたことを守っていない」「部分的にしかできていない」というあたりに共通項がありそうな感じがしました。これをヒントとして活用していただければと思います。

この記事を書いた人
代表取締役 今村 敦剛

中小企業診断士/審査員(ISO9001, 14001, 45001)/日本心理学会認定心理士